広島・小園 “神ってる4番”またまたまた決勝打! 得点圏6打席連続打点も「たまたまです」

[ 2024年5月15日 05:45 ]

セ・リーグ   広島2―1ヤクルト ( 2024年5月14日    松山 )

<ヤ・広>笑顔でポーズを決める小園(撮影・奥 調)
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 広島は14日、ヤクルトを2―1で下し再び貯金1とした。0―0の4回1死三塁で小園海斗内野手(23)が左翼へ決勝打となる先制三塁打を放つなど、2安打2打点と躍動した。4番起用された5試合のうち4試合で打点を挙げ、いずれも勝利打点に。得点圏打率はリーグトップの・483と勝負強さが際立つ。若き4番がけん引し、先発の床田はリーグトップタイの4勝目、守護神の栗林は4年連続の2桁10セーブ目を挙げた。

 得点圏に走者を置いて小園に回せば、得点が入る。高卒6年目の若ゴイの勢いが止まらない。0―0で迎えた4回1死三塁。小沢の直球に詰まらされてフラフラと上がった飛球は、左翼手と三塁手のちょうど間の芝生にポトリと落ちた。スライディングキャッチを試みたサンタナの後方をボールが転々と転がり、適時三塁打に。このラッキーな先制打が決勝点となった。

 「良いところに落ちてくれた。4番に入ってからチャンスで回ってきて、打てているので不思議な感じ。4番ではなく、4番目だと思ってやっている。重圧はありますけど、それにとらわれずに、割り切れている」

 7日の阪神戦から5試合連続で4番起用が続くが、うち4試合で打点をマーク。全て勝利打点となるなど、見事に役割を果たしている。1―0の6回無死一、三塁でも右前適時打を放ち、貴重な追加点を呼び込んだ。得点圏では全6打席で打点を挙げている。「たまたまです」と謙遜するが、リーグトップの得点圏打率・483(29打数14安打)が勝負強さを証明している。

 好調の要因を問われると「タイミングを早く取って投手に入っていくことだけを意識してやっている」と明かした。始動を早くすることで、自分の間合いで打席に立てている。新井監督も「数字にも出ているし、たぶん本人が得点圏で回ってきたら“よしっ”と思っていると思う。今日もいい仕事、いい打撃をしてくれた」と目を細めた。

 愛媛・松山は小園のゆかりの地だ。試合の舞台、坊っちゃんスタジアムは20年オフから自主トレで使用している球場。今年は体調不良で参加を見送ったが、「宝塚リトル」の先輩にあたるヤクルト・山田をはじめ、川端、中村らヤクルト戦士たちと合同自主トレを行う地で奮闘した。

 「今年(の自主トレ)は来られなかったが、いつもやっている場所で、ヤクルトのメンバーもいるので、活躍できればなと思って来た。いい姿を見せられて良かった」

 好機だけでなく、直近5試合は18打数7安打で、打率・389と好調を維持。「練習でやっていることをそのまま出すだけ」と言い切る小園が、勝利を呼ぶ輝きを放っている。(長谷川 凡記)

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