巨人・岸田 ご当地グルメパワー1号V2ラン!富山でブラックラーメン弾 バットも富山産

[ 2024年5月15日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2―1DeNA ( 2024年5月14日    富山 )

<巨・D>2回、2ランを放つ岸田(撮影・島崎忠彦)
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 立山連峰がそびえる左翼目がけて、大きなアーチがかかった。2回1死二塁、巨人・岸田が、ケイの高め151キロを強振。決勝弾となる左越え1号2ランに、富山の1万9500人のファンが大歓声を送った。

 「試合前にしっかりブラックラーメンを食べまして、そのパワーが出たと思います」

 お立ち台ではそう言って、再びファンを沸かせた。今季10試合目のスタメンマスクで投手陣を力強くリードし、1点差勝利に貢献。攻守でリーグ20勝一番乗りに導いた。

 試合前、球場でご当地グルメのブラックラーメンを平らげた。富山を訪れるのは今回が人生初。前夜の食事もラーメンだったが、名物の「ブラック」ではなかったという。本来は豚骨派と明かしたが「みんながおいしいと言っていたので、しっかりとエネルギーを蓄えて、いつもより多めに食べて試合に臨みました」とご当地名物が力を生んでくれた。実は、使用するSSK社のバットも、富山の工場で作られたもの。「1年目の途中から変えていない。いつも助けてもらっています」と2つの富山のパワーに感謝した。

 昨季までインパクトの際にヘッドが返らず「滑ったような打球が多かった」と引っ張っても打球が伸びなかったことが課題だった。昨秋のキャンプでは「肘や上半身を柔らかく使って、体の中でヘッドが返るように」と試行錯誤。矢野打撃コーチが「伸びしろ養成スティック」と呼ぶ、ゴルフのスイング矯正器具などを使って感覚を養った。この日の一発も、高めの直球をヘッドを返して捉えてしっかりと力を打球に伝えた分、スタンドまで伸びた。

 打力が持ち味の捕手・大城卓が不振で2軍調整。ベテラン小林の活躍にも刺激を受け、チームを首位再浮上に導いた。「何とか粘って勝ち切れたのが大きい」。7年目の27歳が富山ブラックのように濃厚な存在感を発揮した。(小野寺 大)

 ▼富山ブラックラーメン 富山市発祥のご当地ラーメン。1955年頃、戦災の復興事業に従事していた労働者の塩分補給のために作ったのがルーツとされる。しょう油を濃くした味付けのスープとチャーシューはご飯のおかずになった。発祥の店は「大喜」で、富山県内の濃く、黒いスープのラーメン店の総称として「富山ブラック」と呼ばれる。カップ麺なども販売されている。

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