ソフトバンク・有原が首位固めへ闘志 自身5連敗中の“鬼門”仙台で先陣「できることをしっかりやりたい」

[ 2024年5月14日 06:00 ]

ソフトバンク・有原(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクの有原航平投手(31)が13日、自身5連敗中の鬼門突破へ静かな闘志を燃やした。14日に先発予定の楽天モバイルパークは相性が良いとは言えない舞台。ただ、それは過去の話だ。開幕から安定感抜群のエースが、4・5ゲーム差で首位を快走するチームを今季2度目の6連勝に導く。勝って貯金15とすれば35試合以内での到達は、27試合で達成した1965年の南海以来球団59年ぶりとなる。

 苦戦したのは過去のことだ。有原がみずほペイペイドームで調整を行い、きょう14日の先発に備えた。

 5連敗中の仙台での楽天戦は通算成績で3勝7敗、防御率5・13。日本ハム時代の20年に3戦3敗、防御率10・67で、昨季も7月7日に7回6失点で悔しい黒星を喫した。チームはその黒星以降、球団ワースト12連敗を喫した悪夢の始まりでもあった。ただ、経験豊富な右腕は意に介さずだ。

 「そこ(連敗)は特にもう考えてない。今年、初めてなので自分のできることをしっかりやりたい。気温もそんなに低いことはないと思うので普通にできるかなと思います。いい時(19年は2勝)もあったので。今年一発目なのでしっかり確認して、ベストを尽くせるようにしたい」とクールな言葉の中に気合を込めた。

 首位を快走している小久保ホークス。その原動力は強力打線だけではない。投手陣も異次元のチーム防御率1・99とリーグトップの数字を残している。週5試合の日程が続く中で先発は8人で回してきた。その中核を担っているのが有原だ。

 3月29日のオリックスとの開幕戦登板直後に一度登録抹消となったが、4月9日の日本ハム戦で週の頭となる火曜日の先発に回ると、そこからは中6日で投げてきた。6試合で実に45回2/3を投げて防御率1・97をマークしている。

 その投球には首脳陣も全幅の信頼を置いている。若田部投手コーチも「数字、データというのはあるけど、今年の彼のコンディション、投球スタイルを見ていれば全然心配してません」と話した。

 日本球界復帰2年目。シーズンを通してのフル回転を誓っている右腕は「しっかり調整できた。いいコンディションで臨めるかなと思う。ある程度ゲームはつくれていると思うが、2敗しているので、あすは最少失点に抑えられるようにしたい。(長いイニングは)常に思っていること」と力を込める。

 チームとしても仙台での楽天戦は鬼門だ。昨季、引き分けを挟み8連敗でシーズンを終えた。ただ、今季は4月5日に敵地で勝利し、連敗を止める。有原自身も本拠地での4月30日の楽天戦では8回4安打無失点で3勝目。頼もしい投球を続ける右腕がチームの首位固めを加速させる。(木下 大一)

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