【筑後鷹】21年ドラ1右腕・風間球打が3年目の飛躍へ 松本裕を意識したフォームで変化球にも手応え

[ 2024年5月14日 06:00 ]

ケガなく順調に登板を続ける風間(撮影・杉浦 友樹)
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 ソフトバンクの21年ドラフト1位、風間球打投手(20)が3年目の飛躍を期して腕を振っている。過去2年間はケガの影響で2軍での登板もなかったが、今季は3、4月で5試合に投げるなど順調。1軍の中継ぎで欠かせない存在となっている松本裕樹投手(28)を意識したフォームで変化球にも手応えをつかんだ。4月には3軍の韓国遠征にも参加。大器は充実した日々を送っている。

 もうケガに泣いてきた自分はいない。風間は2、3軍で中継ぎとして順調に登板機会を重ねている。プロ3年目にして初めてのことだ。「(離脱せず)ボールを投げられている」とうなずき、「球も走るようになったし、強さも出てきた。もっとコンスタントに出せたらいい」とさらなる上積みを狙う。

 ノースアジア大明桜(秋田)からドラフト1位で指名されたが、1年目は右肘と右膝を痛めた。昨年は腰椎分離症で長期離脱と過去2年は2軍での公式戦登板がなかったが、今季は3、4月で5試合に登板と着実に階段を上がっている。「緊張感も違う」と話す表情はいきいきとしている。

 投球フォームを微調整した。最初から最後まで100%で投げていたが、リリース時に最大出力を出すイメージ。1軍の中継ぎで活躍する先輩の松本裕をイメージして腕を少し下げる感覚で投げている。また、風間イコール直球という高校時の印象が強いが最近はカーブなど変化球にも手応えを得た。「今は(ストライク)ゾーンで勝負できるボールが増えている。楽さが違う」と話す。

 4月には3軍の韓国遠征にも参加した。自身2度目。1週間だけだったが、「移動だけ考えたらもう行きたくないです」と苦笑いした。2~3時間かけてのバス移動。しかも車内は日本より1席あたりが狭い。一方、初めての海外で食事に苦しむ選手もいた中で、ビュッフェスタイルの食事には順応。不慣れなマウンドでも最速151キロをマークした。これまでに台湾やオーストラリアなど、異国で経験を積んできた背番号1は「結局は日本の選手が一番対応性があるし、レベルが高い」と語る。

 先発、中継ぎのポジションにこだわりはない。ドラフト1位という看板も考えないようにしている。「周りは気にしない。自分が良くなればいい」ポテンシャルは疑いようがない右腕は、一歩ずつ前へ進んでいる。 (杉浦 友樹)

 ◇風間 球打(かざま・きゅうた)2003年(平15)10月11日生まれ、山梨県出身の20歳。ノースアジア大明桜(秋田)では3年夏には甲子園に初出場し、2回戦で明徳義塾(高知)に敗れるも152キロを計測。21年ドラフト1位でソフトバンク入団。1メートル84、97キロ。右投げ左打ち。

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