苦い思い出払しょく 村上のメモリアル弾を阻止した巨人投手陣の意地

[ 2024年5月13日 07:15 ]

11日のヤクルト―巨人戦の6回、村上から通算1500奪三振を奪いガッツポーズの菅野(撮影・西尾 大助)
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 巨人投手陣が、ヤクルト・村上のメモリアルアーチを阻止した。史上最年少での通算200号本塁打に王手をかけ、10日からの3連戦(神宮)に臨んだ主砲は、3試合で計8打数無安打に終わった。巨人の投手陣は一発を警戒する場面での打席で4四球を与えたが、一方で4奪三振。10日に戸郷が得意のフォークで、11日には菅野がスライダーで2つ、そして、12日には高橋礼がチェンジアップで全て空振り三振を奪った。

 チームには苦い思い出があった。22年には同じ神宮で54号を菅野が、55号を大勢が被弾。1試合2発で王貞治に並ぶ日本選手シーズン最多のメモリアルアーチを浴びた。

 今回の対戦で村上から2三振を奪った菅野は、通算1500奪三振を達成した。「三振を取れるとしたらあのボールしかなかったなって思っています。あと1個っていうのを自分でも意識していたし、村上から取れたのは本当に、いいバッターから取りたいなと思っていたのでうれしい」と、自身のメモリアルを村上相手に飾った。

 チームは38試合を終えて19勝16敗3分け(5月12日現在)。昨年は同試合数を消化した時点で18勝20敗だっただけに、貯金3は上々の序盤戦だろう。チーム防御率はリーグトップの2・25。昨年の同時期には4・30だったことを考えれば、投手陣全体で意地を見せているのが分かる。開幕から混戦状態のセ・リーグ。阿部監督が掲げる守り勝つ野球には、投手陣の踏ん張りが欠かせない。(記者コラム・川島 毅洋)

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