巨人・吉川がサヨナラ打!首位・阪神に1ゲーム差に迫った!8回に好機で凡退「何とかしたかった」

[ 2024年5月5日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2―1阪神 ( 2024年5月4日    東京D )

<巨・神>10回、サヨナラ打を放ち喜びを爆発させる吉川尚(撮影・沢田 明徳)
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 巨人は4日、延長までもつれた阪神戦で10回1死満塁から吉川尚輝内野手(29)が自身4本目のサヨナラ安打となる中前適時打を放った。首位を走る相手と大型連休期間に組まれた勝負の3連戦。4万1686人の大観衆の前で今季2度目のサヨナラ勝利を飾って2連勝を決め、一気に1ゲーム差まで接近した。5日は「こどもの日」。多くの子供たちの前で、昨季リーグ王者からカード3連勝を決める。

 心の中で強く願った。抜けてくれ――。吉川が放ったライナーは遊撃・木浪のグラブをはじき、中前に抜けた。一塁ベンチへ向けてガッツポーズ。「自信を持って、打てるボールをしっかり打とうと思った」。ナインから歓喜のウオーターシャワーが待っていた。

 1―1の10回1死満塁から自身4度目のサヨナラ安打。1ストライクから島本の内角低めの142キロの直球を振り抜いた。バットに込めたのはリベンジの気持ち。「8回が悔しかった。何とかしたかった」。同点に追いついた8回に、なお1死一、三塁で捕邪飛に倒れていた。試合前時点でも得点圏は27打数5安打で打率・185。期待に応えられないもどかしさは、殊勲打で少しだけ晴れた。

 広い守備範囲を誇る二塁守備は球界屈指。課題は打撃と言われ続けてきた。昨年は主力では異例の秋季キャンプに参加。その後の自主トレでも多くの時間を打撃に割き、春季キャンプでは最終日も全体練習後に1時間半も居残り特打を行った。それでも打率は開幕から2割台に低迷。開幕時に83キロだった体重がここまでのわずか1カ月で80キロに激減した。

 「何とか(体重を)キープしないとやばい」ともがいていた中、4月24日の中日戦から気分だけでも変えた。開幕から全て白だった打撃手袋やエルボーガードなどを黒に変更。その時点で今季ワーストの打率・205だったが、変更後は37打数12安打(打率・324)で打率・245まで戻した。この日も初回の二塁打も含めてマルチ安打。復調を感じさせ「ファンの人たちに喜んでもらえるようにやるだけ」と誓う。

 首位・阪神に2連勝で1ゲーム差とした阿部監督は、6試合連続で3番起用している吉川について「最後に打って決めたのは素晴らしいけど人に見える工夫をもっとしてほしい」と注文した。期待が大きいからこその言葉。4年ぶりのV奪回に背番号2は不可欠だ。(小野寺 大)

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