阪神・森下“お得意さま”東海大相模の先輩、巨人・菅野撃ち「一本最初に出せてよかった」2打席連続二塁打

[ 2024年5月5日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1-2巨人 ( 2024年5月4日    東京D )

<巨・神>4回、森下は二塁打を放つ(撮影・沢田 明徳)
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 阪神は4日、巨人戦(東京ドーム)で今季初のサヨナラ負けを喫した。2連敗で7カードぶりの負け越しとなり、2位の巨人とは1ゲーム差。今季7度目の延長戦で初黒星を喫するなど数々の不敗神話が崩れる中、森下翔太外野手(23)が気を吐いた。東海大相模の先輩、巨人先発・菅野を3打数2安打と攻略。5月5日の「こどもの日」は15年から7連勝中。若き主砲の快音で夢と希望を与え、猛虎の連敗もストップさせる。

 宿敵のウオーターシャワーを横目に、森下は淡々と三塁ベンチへ引き揚げた。次戦での逆襲を胸に秘め、決して下を向くことなく、チーム宿舎へつながる長い通路を歩いた。自らが残した2本の快打に確かな手応えを感じながら、背番号1は静かに言葉をつむいだ。

 「最近少し、いい当たりが出ていなかったので、一本最初に出せてよかった」

 3日の巨人戦(東京ドーム)、9回2死一、二塁で大勢から左前適時打を放ち、15打席ぶりの安打をマークした。この一打で心は晴れた。初回2死で巡った第1打席、先発の菅野から左中間を鮮やかに破る二塁打でチャンスメーク。試合前時点で通算6打数3安打の好相性だった東海大相模の11学年先輩を、23歳がまたも砕いた。

 0―0の4回先頭で迎えた第2打席は「技」でも魅せた。カウント2―2から34歳右腕が投じた内角147キロの直球に詰まりながら、執念で一塁後方へ落とし、快足を飛ばして二塁へ。これで通算9打数5安打。「スイングが少しマシになってきた分、いいところに落ちてくれた」と回想したひと振りで2死三塁の好機を演出し、ノイジーの先制打につなげた。この2二塁打でリーグ4位タイの7二塁打。チームでは中野と並びトップに躍り出た。

 「プロ野球選手は夢を与える職業なので。勝つことが一番楽しんでもらえると思う。勝って、子どもたちにいいところを見せたい」

 連敗ストップを期す5日の第3戦は「こどもの日」と重なった。猛虎は2015年以降、コロナ禍で試合開催がなかった20年を除き「5・5」は7連勝中(21年は引き分け)と抜群に相性がいい。ルーキーイヤーの昨年はファームでの再調整期間にあたり、晴れ舞台での出番はなかった。タテジマを身にまとい、初めて挑む「こどもの日」の一戦。“有言実行”を果たすステージがまもなくやってくる。

 前日3日の「長嶋茂雄DAY」、この日のサヨナラ勝利と連日、東京ドームは敵の大声援が支配した。虎の「勝利の特異日」とも言える「5・5」。もう巨人の好き勝手にはさせない。少年少女に夢と希望を与える「森下翔太の日」こそ、ゴールデンウイークの締めにふさわしい。(八木 勇磨)

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