東海大相模が関東切符 大型左腕・藤田琉生投手が涙の完投 打っては貴重な3ラン

[ 2024年5月3日 17:09 ]

高校野球春季神奈川大会準決勝   東海大相模5―1横浜 ( 2024年5月3日    横浜 )

<横浜・東海大相模>1失点完投した東海大相模のエース藤田(撮影・村井 樹)
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 うれしくて、自然と涙があふれた。東海大相模の最速144キロを誇る大型左腕・藤田琉生投手(3年)は横浜との名門対決で1失点完投すると目を真っ赤にして話し出した。「ようやく横浜に勝ててうれしくて。これはうれし涙です」。堂々と誇っていい99球だ。

 苦しいマウンドだった。3者凡退に抑えたイニングは初回と7回のみ。ほぼ毎回走者を背負ったが強気の直球主体の投球で粘った。2―0の4回は無死一、二塁でプロ注目の相手4番・椎木卿五捕手(3年)を迎えたが「強気に攻めた」。直球を続けてフルカウントまで粘られたが、最後はチェンジアップで空振り三振。「直球で押せたのでチェンジアップが生きた」と自身も納得の三振だった。

 バットでも勝利を決定付けた。1点差の緊迫の展開が続いたが、9回2死一、三塁からは右翼席へ貴重な3ランをたたき込んでみせた。公式戦初本塁打が最高の場面で飛び出し「素直にうれしかったです」と笑み。最後の打者を二ゴロに仕留めると自然と涙があふれた。

 1メートル98、93キロ。入学直後から注目され続け苦しい時期の方が多かったが「負けてたまるかと思って過ごしてきた」。今大会は4回戦の桐蔭学園戦で公式戦初完投初完封を果たすと、準決勝の大一番ではさらに成長した姿を見せた。「これからも自分らしい粘りの投球をしていきたい」。名門の背番号「1」が似合ってきた。
(村井 樹)

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