ソフトバンク和田 6日の日本ハム戦で今季初先発「悔いのないボールを投げていきたい」

[ 2024年5月3日 05:25 ]

投手練習に参加した和田(撮影・成瀬 徹)
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 頼れるベテラン左腕がチームの勢いをさらに加速させる。ソフトバンクの和田毅投手(43)が、6日の日本ハム戦(みずほペイペイ)で今季初先発に臨むことになった。当初、4月2日のロッテとの本拠地開幕の先発に内定していたものの、左手マメの影響などにより苦渋の決断で登板回避していた。そこからおよそ1カ月。マウンド上で「信頼を取り戻す」投球を誓った。

 和田が今季初先発のマウンドに立つ。首脳陣から託されたのは、6日の2位・日本ハムとのカード初戦だ。この日、みずほペイペイでの投手練習に参加した左腕は「一球、一球を大切に、悔いのないボールを投げていきたい。ここから(先発ローテーションの中で)競争していけるようにしっかり投げていきたい」と力を込めた。

 ここまで苦しい道のりだった。昨季はチームで有原に次ぐ8勝をマーク。小久保監督から有原とともに早々に開幕ローテーション内定を明言され、4月2日のロッテとの本拠地開幕戦に先発する予定だった。しかし、自主トレ中にふくらはぎ、そして左脇を痛めた影響によりキャンプでの調整も遅れ、オープン戦も本調子とはいかなかった。

 それでも開幕に合わせるべく懸命に前へ進んでいたが、左手中指にできたマメの影響もあり、首脳陣と話し合って1週間前に登板回避という重い選択をした。「早い段階から言っていただいたにもかかわらず、しっかり調整できなかった。本当に申し訳ない気持ちでいっぱい」と悔しさをにじませた。

 そこから当初より1カ月ほど遅れて登板にこぎ着けた。経験豊富なベテランなだけに自らがやらなければならないことは分かっている。ここからの投球で取り返す。「本来であれば開幕からしっかりと投げないといけなかった。自分が招いてしまったこと。自分の準備が整わなかった。登板をするごとに、首脳陣やファンの方の信頼を取り戻していけるように、いい姿を見せていくしかない。次も投げさせてもらえるような投球をしたい」

 状態は右肩上がりだ。前回4月27日のウエスタン・リーグ阪神戦(タマスタ筑後)では7回を6安打2失点に抑えた。直球の最速は145キロで12三振を奪った。倉野投手コーチも「当然、勝つ投球をできる状態に来たというところで選んでます。球のキレも出力も上がっている」と大きな期待を寄せた。

 快調に首位を走るソフトバンク。さらなる加速に向けてレジェンド左腕が今季も腕を振る。 (木下 大一)

 【和田の1軍登板までの経過】
 ▼2023年11月25日 小久保監督が地元の和歌山で行われた少年野球大会で開幕ローテーション入りを明言。
 ▼24年2月6日 宮崎春季キャンプ第2クール初日、初ブルペン投球。21球を投げた。
 ▼22日 小久保監督が4月2日のロッテ戦でホーム開幕投手に起用すると公表。
 ▼28日 練習試合(対西武)で初実戦。1回3安打1失点。
 ▼3月26日 ウエスタン・リーグ広島戦に先発。ゴロを処理した際に左手中指を負傷し、降板。2回2/38安打5失点。
 ▼27日 本拠地開幕戦を回避することが決定。負傷した左手中指とは別に左手中指のマメの影響が大きかった。
 ▼4月19日 ウエスタン・リーグ広島戦に先発。4回途中に左足親指裏のマメがめくれ、3回2/35安打1失点で無念の降板。
 ▼27日 ウエスタン・リーグ阪神戦で先発し、7回を2失点に抑え毎回の12奪三振。112球、直球の最速も145キロと復調気配に。

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