日本ハム・郡司 輝く“慶応ボーイ”狙い通りのV撃 母校後輩・渡辺憩のサヨナラ弾に刺激

[ 2024年4月30日 06:00 ]

パ・リーグ   日本ハム1―0オリックス ( 2024年4月29日    エスコンF )

<日・オ>8回、決勝打を放ち塁上でガッツポーズをする郡司(撮影・高橋 茂夫)
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 慶応は勝負強い。かつ、頭脳明晰(めいせき)。自身を「考えて打つ打者」と称する慶大出身の日本ハム・郡司が相手バッテリーの配球を読んだ。狙い通りの球を仕留めて決勝打を放ち「僕は“チャンスで打つ係”。打たないと自分が出ている意味がない」と言葉に力を込めた。

 序盤から息詰まる投手戦。0―0の8回2死二塁で打席が巡ってきた。1点が勝敗を分ける展開で、7回から登板していた宇田川が8回も続投。冷静に状況を分析し「向こうも(回またぎで)大変だし、甘い球が来る」と初球から集中を高めた。予想通り、初球のフォークが少し抜けた。低めに落ちきる前に捉え、左前適時打。出場17試合のうち13試合で1番だが、得点圏打率・375で万波と並ぶチーム2位の11打点と勝負強さを発揮している。

 今春に秋春連覇を狙う母校・慶大の躍進に刺激を受けている。この日は法大に勝利。昨夏甲子園の優勝メンバーである1年生の渡辺憩が、延長12回に代打での初打席でサヨナラ弾を放った。実は同じ千葉市リトルシニア出身で連絡も取ったことがある後輩。同日にヒーローとなり「ワオ!慶応も強いので僕も流れに乗らせていただきましょう」と喜んだが、まだまだ打率は・225。開幕前から、市販されているお清め用の塩スプレーを毎日、体に振りかけており「いつか良い方向に傾くと信じております」とおどける。

 チームは貯金4の2位で首位・ソフトバンクを3・5ゲーム差で必死に追う。新庄監督は郡司について「走者がいるところで期待を持たせてくれる」と評価。6試合目の1点差勝ちと粘り強いチームの中、“慶応ボーイ”が輝きを増している。(田中 健人)

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