【落合×福本豊対談】野球が駄目なら家業のラーメン屋に 面接でついた嘘

[ 2024年4月29日 17:20 ]

対談後に記念撮影をする落合博満氏(左)と福本豊氏(撮影・大城 有生希)
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(70)が29日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。大好評対談企画「博満の部屋」の第7回目として、当時世界記録だったプロ通算1065盗塁を誇る「世界の盗塁王」こと福本豊氏(76)をゲストに招いて対談を行った。

 落合氏は「福本さんが入った時って阪急は強い時代?」と質問。福本氏は「強くなりかけの時。西本(幸雄監督)さんが来られて初優勝して次の年に入ったんかな。(近鉄の)佐々木(宏一郎)さんとかアンダースローのピッチャーを阪急のバッターが打てないから左がなんやかんや言うて、加藤が入って、僕が入って。ロッテにいた八田(正)さん、早瀬(方禧)さん、石川(進)さんとか大先輩の左の人を獲ってたみたい。アンダースローを打つのに。阪急は不思議とアンダースローを打てんのよね。ふわふわふわっていう緩いボールが打てない」と当時の打線の事情を説明した。

 落合氏は「通算の盗塁数は1000個超えてるでしょ?自分でこういう選手になるって思ってました?」と質問。福本氏は「(1000盗塁は)知らんうちにね。いや、思ってない。全然そんなもう。まず、レギュラーなんて思ってもなかったし。最初に言ったけど、ベンチの6番目でええから、1軍のベンチの中に入れたらええわが目標やったからね。それやったから、プロでこんだけやれると誰もが思わなかったし、同級生も思うしね。怒られるけど3年やってあかんかったらもう辞めるつもりでおったんで。1軍のベンチに入れなかったら3年で辞めるから言うて。親父にはどうしよう言うたら“好きなようにせえ”って言われた」と明かした。

 福本氏は続けて「うち、ラーメン屋やったんで。松下電器の時も怒られるけど(採用面接で)“野球終わったら長男坊で店継ぐんちゃうか”と(聞かれた)。いやいや、僕はそんなんしません。お世話になります、と。野球部の監督が“面接の時に絶対それだけは言うなよ。お世話になります言うとけ”と。そこは嘘つきましたね。うどん屋の息子もいたんですよ。高校でええ選手やったのが。それがまた長男坊で、“僕は継ぎます”って言って落ちた。プロに行った時でも3年やってあかんかったら辞めようと思ってた。それが1年目から1軍のベンチに入れてもらったんで、これであとはもう頑張るしかない。どこまでやれるか。ひょろひょろの体でなんぼ社会人やいうてもそんなええ体してなかったんで。68キロくらいやったから。何が起こるかわからへん。野球と一緒やね」と振り返った。

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