【落合×福本豊対談】1キロ超のバットが折れたのは年間1本　遠征で持ち歩くバットは2本だった

対談後に記念撮影をする落合博満氏（左）と福本豊氏（撮影・大城　有生希）
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　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（70）が29日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。大好評対談企画「博満の部屋」の第7回目として、当時世界記録だったプロ通算1065盗塁を誇る「世界の盗塁王」こと福本豊氏（76）をゲストに招いて対談を行った。

　バット談義はまだまだ続き、落合氏は「当時、パ・リーグの1番バッターはみんなこのタイプの（重量）バットを使っていましたよね」と振り返った。福本氏は「西本（幸雄）監督が近鉄に行って大ちゃん（大石大二郎）に使わせて。他の選手にも言われてええよと。これ、折れへんから。1年間で折ったのは1本だけで、バントをぽんとしたらひびが入ったいうくらいで。ボキっといったのはなかったよ。遠征はバット送られるけど1本あったらええわっていうくらいで。フリーバッティングも試合も一緒やった。若い選手に2本入れておいてもらったら、1本折れても続けて2本は折れへんから」と説明した。

　落合氏は「重たい木っていい木があるんですよね」と振った。福本氏は「（落合氏には）1番いい木がいくわけですよ。それはみんな言うてたね」と話すと、落合氏は「お金を出して買う人にはあまりいい木がいかないんですよ」と説明した。その後は互いに自身のバットを手に取って音などをチェック。福本氏は「こんな重たかったのかな」と笑顔で振り返った。

　落合氏は「1キロを超えるバットっていうのは、今の人はまず想像もできないでしょうね」と話すと、福本氏も「よう振らんでしょうね」とうなずいた。福本氏はさらに「“変化球が多いから、フォークが多いから、軽いので操作しやすいから”とかいろいろ言う。それは一理あるかなと思うけど」と話すと、落合氏は「でも、ストライクゾーンがちゃんとしてれば一緒ですけどね。打つところは、ここ（ストライクゾーン）しかないわけだから」と笑った。福本氏は「力いっぱい振るから。芯に当たらんかったらあかんがなと言うけど。軽いバットで何でもかんでも振れば飛ぶと思ってるから。力はないよりあるに越したことはないけど、詰まった時に初めて力やと。うまいこと打ってる時、力入ってへんやろ言うてね。ヘッドはぽんと勝手に返るだけでいくやん。それぞれで力入って振って、ガーン飛んだらよっしゃ、よっしゃ言うてるし。力なしでコンって言ったら物足りん言うしね。それがええねん言うてもわからない」と年下の選手と考え方に違いがあったことを明かした。