【スポニチスカウト部(10)】立正大・飯山志夢外野手 父と同じ舞台へ俊足巧打で駆け上がる

[ 2024年4月16日 06:00 ]

俊足巧打が光る立正大・飯山志夢
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 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第10回は、東都大学野球2部リーグに所属する立正大・飯山志夢(もとむ)外野手(4年)。俊足巧打を武器に、父の日本ハム・飯山裕志スカウト兼プロスカウト(44)がプレーしたプロの舞台を目指す。

 飯山は、日本ハムの内野手として20年間、現役で戦った職人プレーヤーの父・裕志氏を尊敬している。それだけに力んだ。11日の東都大学野球春季リーグの東洋大戦。6打数1安打と1番打者としては物足りない成績に終わり、チームも延長12回タイブレークの末、サヨナラ負けした。スカウトとして視察していた父の前で結果が残せず「気持ちが高ぶりすぎた」と苦笑いした。

 千葉の強豪・中央学院出身。プロ志望届を提出せずに進学した立正大の3年間で、確実にプロ入りに近づいた。高校時代から攻守に俊足を生かしたプレーの評価は高かったが、大学では「ピッチャーへの立ち向かい方、タイミングの取り方が成長している」と打撃面で急成長。高校通算15本塁打のパンチ力に確実性が加わり、昨年の春は打率・365で2部リーグの首位打者を獲得した。同年夏の侍ジャパン大学代表選考合宿に招集されるまでに評価を高めた。

 青学大・中島大輔(現楽天)、明大・上田希由翔(現ロッテ)ら大学トップクラスの選手とともにプレーし「腹筋を使って打つこと、ボールの見方を聞き、プラスになった」と成長を加速させた。選手として一番の武器はスピード。4秒を切れば俊足とされる、打席からの一塁到達タイムは最速で3秒7台。その快足を生かした広い守備範囲を武器に、不動の中堅手としてチームをけん引している。

 中央学院で捕手を務める4学年下の弟・成夢(3年)は今春の選抜で同校の甲子園初勝利を果たし、そのまま4強入り。弟の躍動にも刺激を受け「幸せな環境でできていると思います」と感謝する。進路は「プロを目指しています」と力強く宣言。夢をかなえるためのシーズンが幕を開けた。(柳内 遼平)

 ○…飯山の母校・中央学院(千葉)にも、今秋のドラフト候補がいる。50メートル走5秒8、遠投120メートルと抜群の身体能力を備える遊撃手・颯佐(さっさ)心汰(3年)。選抜では最速148キロ右腕として二刀流の活躍を見せて評価を高め、侍ジャパンU18代表候補選手強化合宿にも招集された。飯山も今夏の大学日本代表入りを狙っており「春の結果で選ばれると思うのでしっかり結果を出していきたい」と意気込んだ。

 ☆球歴 幼稚園年長で野球を始め、金町中時代は荒川尾久ボーイズでプレー。中央学院では1年秋から遊撃手でベンチ入り。2年夏に外野手に転向し、同年秋からレギュラー定着。高校通算15本塁打。立正大では3年夏に侍ジャパン大学代表選考合宿に招集。憧れの選手は父・飯山裕志。

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