オコエ巨人初のV撃 「執念で食らいついた」5戦ぶりスタメンで逆転2点打 今季初4連勝主役

[ 2024年4月13日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人9-4広島 ( 2024年4月12日    東京D )

<巨・広>6回、オコエは逆転適時打を放つ(撮影・西川 祐介)
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 巨人のオコエ瑠偉外野手(26)が12日、広島戦の1点を追う6回2死満塁から逆転の中前2点打。楽天時代の21年以来3年ぶり、移籍後初の決勝打となった。5日のDeNA戦以来5試合ぶりのスタメンで、2安打2打点の活躍で逆転勝利に貢献。チームは今季最多の9得点で、今季初の4連勝を飾った。

 食らいついた。膝がつきそうになるほどのボール。オコエはバットを投げ出すように当てた。会心の当たりではないが、しぶとく二遊間を割った。逆転の中前2点打。ベンチに向かい、両手を突き上げた。

 「執念で食らいついた。きれいなヒットではなくてクシャクシャでも何でもいい。つながるバッティングをと思って打席に入った」

 2―4の6回、1点差に迫りなお2死満塁。2―2から九里の低めスライダーに必死に腕を伸ばした。「7番・中堅」で5日のDeNA戦以来のスタメン出場。今季初打点が、移籍2年目で初の決勝打になった。この回に6安打を集中して打者11人の猛攻で7得点。22年9月7日のDeNA戦の4回の9得点以来2年ぶりのビッグイニングだった。

 今季はキャンプ途中から1軍に昇格したが、オープン戦で打率・120と結果を残せず開幕2軍。阿部監督から課された宿題が「右打ち」だった。状況に応じて反対方向に進塁打が打てるかどうか。「課題をはっきり言ってくださるので、凄いやりやすい。しっかり目的を持って打席に入れている」。ファームで懸命に取り組んだ。

 3日に左膝痛の梶谷に代わって1軍昇格。1週間ぶりの先発出場で「絶対に打たないといけない」と5回には左翼線二塁打を放った。9―4の8回無死一塁では、進塁打となる一ゴロ。指揮官は「点差が開いても雑にならずにああいうバッティングしたのは次につながる」と決勝打とともに成長を評価した。

 「去年、阿部監督(当時1軍ヘッド兼バッテリーコーチ)の“ヒットはヒットだから”って言葉が自分の中で野球観を変えた」と感謝するオコエ。阿部政権最多の9得点、今季初の4連勝に導いて立った今季初のお立ち台では「去年は1回しか立てなかったので、一年に1回にならないようにもっと頑張っていきます」と約束した。(青森 正宣)

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