矢野燿大氏 阪神・前川は「2本の二塁打は開幕スタメンへいいアピール」ただし守備には注文が

[ 2024年3月24日 05:15 ]

オープン戦   阪神4-2オリックス ( 2024年3月23日    京セラD )

矢野燿大氏
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 前川の2本の二塁打は開幕スタメンへいいアピールになった。初回1死一塁では左中間へ適時打、4回先頭では右中間フェンスを直撃。いずれも真っすぐを捉えていた。開幕戦で当たる戸郷は、この日のカスティーヨよりももっと球の切れはいいだろうが、期待したい。

 ただ、守備では一つ注文を付けたい。6回無死二塁で宗の右中間への飛球を中堅・島田が捕球して三進を許した。両選手とも落下点に入っていたので、体勢を考えれば体を切り替える中堅手よりも、右翼手が捕球してその方向の勢いのまま三塁送球する方がベター。結果は同じセーフかもしれないが、前川が声で制して自分でアウトを狙うくらいの積極性が欲しい。

 門別は真っすぐの力は1軍でも十分に通用する。力と切れで打者を押し込めていただけに、今後は変化球の精度を高めるのが課題だ。スライダーは曲がりが早く、大きいので、当てられたり見逃されたりしてしまう。この日は2イニング、全35球で空振りはゼロ。長いイニングを投げて一年間を戦う上でも、もっと打者の近くで「切る」イメージで、1球で仕留めるのが理想だ。
 (本紙評論家)

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