ドジャース・大谷 「ヒリヒリした9月」へ絶好スタート

[ 2024年3月21日 02:30 ]

ナ・リーグ   ドジャース5ー2パドレス ( 2024年3月20日    高尺スカイD )

<パドレス・ドジャース>開幕戦勝利を喜ぶ大谷(中央)らドジャースナイン(撮影・光山 貴大)
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 【ヤナギタイムズ】11年連続でポストシーズン(PS)進出中のドジャースはやはり強い。昨季は地区シリーズで敗退も、大谷が加入した今季は20年以来のワールドシリーズ制覇を狙える。開幕戦も1点を追う8回に大谷の適時打などで一挙4点を挙げ、逆転勝ちを収める展開だった。

 「やっぱり終盤で逆転できるのっていうのが強いチーム。こういう試合が多ければ、おのずと勝ちが増えてくる」。充実感を得られた大谷の言葉だ。6年間在籍し、PSに一度も進出できなかったエンゼルス時代。二刀流が投げて打つ活躍をしても逆転負けを喫し、「なおエ」とやゆされた。「ヒリヒリした9月を過ごしたい」。誰よりも勝利を渇望し、移籍した男は絶好のスタートを切った。

 新天地でも積極的に溶け込もうとする姿勢がチームの結束に一役買っている。キャンプイン前に大谷と山本の新加入2人に高級赤ワイン「クインテッサ」と直筆手紙を贈った35歳の遊撃手ロハスは、大谷がその手紙をロッカーに貼ってくれているのを発見し、感激したという。「大きな意味を感じた。チームは家族。助けが必要なことは何でもしたい」。21、23年に満票でMVPを獲得した「メジャーの顔」であっても、おごりや慢心は一切ない。先発ローテーションの一角、右腕ミラーも「彼は常に笑っているのがいい」と話す。

 デーブ・ロバーツ監督も大谷の献身的な態度に感銘を受けている一人だ。日頃からナインやスタッフと積極的に交流を深める姿を観察し、キャンプ序盤に行われた恒例の「手羽先大食いコンテスト」に姿を見せたこともうれしかったという。「朝のミーティングも皆と寄り添って一緒に笑っている。素晴らしいこと」と目を細める。

 もちろん、練習に対するストイックな姿勢もチームに好影響を与える。ミラーは「彼は常にスーパーハードな練習をしているし、それを簡単に見せている」と驚く。29歳の大谷が築き上げた技術と体力はまさに全盛期。グラウンド内外でチームをまとめ上げる。

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