偉業達成した2人に注目 中日・大島、オリックス・平野佳の名球会入りはガチの通過点

[ 2024年2月22日 16:00 ]

中日・大島(左)とオリックス・平野佳
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 偉業を達成したからといって、キャリアが終わるわけじゃない。昨年、新たに名球会入りを果たした中日・大島とオリックス・平野佳。両球団を取材する立場として、今季の2人に密かに注目している。

 昨春のキャンプでは、残り115本に迫っていた大島がいつ2000安打を達成するか、残り29セーブで日米通算250セーブだった平野佳のシーズン中の達成なるかが、ことあるごとに話題となった。両ベテランは「そこを目標にはやっていない。通過点です」と口をそろえていたが、無事にクリアした時には、やはり多くの人への感謝の気持ちがあふれ出ていた。

 2000安打や250セーブのような大記録となれば「何とかそこまでは」と、現役続行の“理由”になる場合もある。ただ、二人は明らかに違う。今年で39歳となる大島は、昨季もチームトップ、リーグ5位の打率・289。若返りを図るチーム方針に抗うように健在ぶりを示した。19、20年のリーグ最多安打男は、史上最年長での首位打者獲得を本気で狙っている。昨季終了後は「打撃を一度、ゼロに戻したかった」と、年内はバットを振らず。前から来たボールを打ったのはキャンプインしてからという思い切った調整で、より上を目指している。

 平野佳も、昨季は42試合で29セーブ、防御率1・13と文句なしの数字。3月で40歳を迎える今季も守護神を任される見込みで「オリックスに(21年に)戻ってきてから3年間、50試合投げられていない。気を使ってもらっている部分もあるけど、毎年何かしらケガがある。なければ投げられるはずなんで、そこを目指したい」と、守りに入る気持ちはさらさらない。

 昨春キャンプとは対照的に、あまり大きな話題になることなくマイペースで調整を積んでいる二人。ともにどちらかと言えば、スーパースターというよりは玄人好みのタイプだが、まだまだバリバリの戦力だけにどの領域にまで数字を到達させるのか楽しみだ。
(記者コラム 山添 晴治)

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