花巻東・佐々木麟太郎 スタンフォード大ではMLB並みの長距離移動が必至 拠点は西海岸も所属は東海岸

[ 2024年2月15日 04:00 ]

 米国のスタンフォード大への進学が発表された岩手・花巻東高の佐々木麟太郎(同大提供、共同)
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 花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手(18)が進学するスタンフォード大は西海岸を拠点とするパシフィック12(PAC―12)カンファレンスに所属している。今季は今月16日に開幕するが、実はこれがPAC―12では最後のシーズン。今年8月にアトランティック・コースト・カンファレンス(ACC)に移るため、佐々木の1年目は東海岸が主戦場となる。

 現在、全米大学体育協会(NCAA)1部はカンファレンス再編成の波にのまれている。絶大な人気を誇るアメリカンフットボール部がもたらすテレビ放映権料などのビッグマネーを目当てに、カリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)などのPAC―12の名門校が次々に他のカンファレンスに引き抜かれた。この流れを受け、スタンフォード大もACC移籍を決めた。ロサンゼルス・タイムズ紙のディラン・ヘルナンデス記者は「大学は競争を生き延びるために再編成に乗った。文武両道を目指す学生にとってはよくないこと」と懸念する。

 これまでは西海岸を移動するだけでよかったが、東海岸のチームと週末の3試合シリーズを戦うため、1シーズンに少なくとも4、5度は大陸を横断しないといけない。授業も休まないといけないし、睡眠時間も不規則になる。体調管理は難しくNCAAでは学業成績が伴わないと出場資格を維持できない。

 学業とメジャーリーグ並みの過酷な遠征が待ち受ける佐々木。スタンフォード大はACC関係者といかに移動の負担を減らすか、日程面の話し合いを進めているという。(奥田秀樹通信員)

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