落合博満氏 イチロー氏の打撃を語る「スイングの中で合わせていく能力が長けている」

[ 2024年2月14日 17:00 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(70)が14日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル #オレ流トレンド」を更新。イチロー氏(50=マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクター)の打撃について語った。

 イチロー氏の打撃について問われた落合氏は「人よりバットを振ったからっていうことなんだろうなと思うけどね。それは仕事だからできるんであって、仕事じゃなかったらしませんよ」と話した。

 互いの共通点として、ボールの軌道にバットのスイング軌道が重なる時間が長いということに言及。「ピッチャーの(ボールの)軌道がこういうふうに(前方から)くる。バッターは上から振ってくる。そのまま下へ振り下ろしてくるとすれ違っちゃうけども、縦から振ってきたものが腰とともに回転して、バットの軌道がこうやって横に出てくる。横に出てくる(バットの)軌道とこのボールの軌道が長いこと合致していれば、ボールに当たる確率が高いってことですよ。(ボールの)軌道に入ってきたものが(バットの)軌道に入っていればボールに当たる。理屈からすればそういうことですよ。その面が長けりゃ長いほど確率が高いってこと」と解説した。また、変化球に対しては「変化はしても、そこの軌道にバットも変化してその軌道に合わせていくっていう、そこは技術ですよ」と説明した。

 過去の動画で凄い打者として3人挙げた中、イチロー氏がその中の1人に入っていた。イチロー氏のバットコントロールについて「あの高いボールも低いボールもボールに当てるっていう技術は持てませんよ。スイングの中で合わせていくっていう能力が長けている。率を高く残せているバッターっていうのは、みんなそれを持っているということなんだろうと思います。三振が少ないっていうのはね」と分析した。技術的に高めるためには「練習するしかない。練習の中で何か自分で見つけていくっていう。その作業を根気よくやるしかないですよ。持って生まれたものとかっていうことではない」とした。

 体のどの部位でバットコントロールするかについては「人それぞれ考え方が違うんであってね。イチローにどういうふうに合わせているか聞いてみればいい。(人によって)全部違う。オレがやっていることを他の人ができるかというとそれはできないと思う。他の人がやっていることをオレができるかといえばできないと思う」と説明。その上で「自分でつくり上げていかなきゃいけないっていう、その作業。それが練習でしょ」と練習の重要性を説いた。

 自身がどう打撃をつくりあげたかとの質問には「バットを振っただけですよ」と淡々。「だって、オレの飯の食い方とお前(質問者)の飯の食い方が違うのと一緒で、人それぞれ違うんだから。自分で見つけていかなきゃいけない。そこが結果として結びつくか、結びつかないかの違いだけであってね。結びつく人であればそれでいい。結びつかない人であれば何かが違っていることなんだろうと思います。数字が全ての世界なので、その人に合ったやり方、合わないやり方は自分で探していかなきゃいけない、そういう世界」と話した。

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