【センバツ】21世紀枠は別海、田辺 部員19人で昨秋北海道4強快進撃&文武両道、猛打で76年ぶり

[ 2024年1月26日 15:33 ]

別海ナイン
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 第96回選抜高校野球大会(3月18日から13日間、甲子園)の出場32校を決める選考委員会が26日、大阪市内で開かれた。21世紀枠では別海(北海道)、田辺(和歌山)が選出された。

 今大会から21世紀枠は1枠減の2校選出に変更された。

 別海は春夏通じて初の甲子園出場。歴代最東端の甲子園出場校となる。学校所在地は北海道野付郡別海町。北海道の東に位置し、面積は東京ドーム2万8000個分余りの1317・17平方キロメートル。広大な面積に人口1万4000人余り、それに対して人口の約8倍の牛11万頭余りが飼われている。生乳生産日本一の牛乳だけでなく、ホタテなど漁業も盛んだ。

 「日照時間が短いが、農業用ビニールハウスを活用するなど工夫して練習している。農業や漁業に従事する別海町民の支援も受けて、手作りの練習設備を利用するなど高校野球の理念にふさわしい姿を評価されました」と説明があった。部員は選手16人を含む19人ながら、昨秋北海道大会準決勝では優勝した北海に善戦したことが高く評価された。

 別海を除く、8校の中で評価が高かったチームが4校あり、議論が進んだ。僅差で田辺が選出された。田辺は1948年以来76年ぶり3度目の出場。

 「教育相談を担った経験のある監督がスクールカウンセラーと連携し、イップスを克服するようなサポートをしたり、対人関係の相談に乗ったりするなど対話を重視。精神的にも一人一人をこまやかにフォローするという点がこれからの時代の一つの在り方として評価された」と説明があった。

 47年春、48年春、95年夏と3度甲子園に出ている伝統校。文武両道を掲げ、部員数は18人しかいない中、昨秋県大会で智弁和歌山、市和歌山の県2強に打ち勝って準優勝。52年ぶりに近畿大会出場を果たした。「愛される野球部になろうということをモットーに、周辺の学校と連携して野球教室を開くなど地域貢献に努めていることも評価された」とした。

 甲子園初出場だった田辺中時代の47年選抜では、富田中(三重)との1回戦で選抜歴代3位に並ぶ22得点を記録する大勝を挙げている。聖地で「伝説の猛攻」の再現を狙う。

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