阪神・大山 来季は3年ぶり“勝利打点王”に返り咲く 「ずっと意識している。イコール勝ちになる」

[ 2023年12月19日 05:15 ]

阪神・大山(撮影・大森 寛明)
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 阪神・大山悠輔内野手(29)が17日(日本時間18日)、優勝旅行先の米ハワイ州ホノルルで「勝利打点の鬼」と化すことを誓った。今季はチームトップかつ20、21年のキャリアハイに並ぶ「15」の勝利打点を記録。来季は3年ぶりのリーグ“勝利打点王”に返り咲き、球団初のリーグ連覇、2年連続日本一へと猛虎をけん引していく。

 大山の脳内から「野球」が離れることはない。たとえそれが、優勝旅行先の常夏の島であってもだ。愛妻を伴って訪れた歓喜のハワイ。ショッピングにグルメ、観光など、つかの間の息抜きを楽しみながらも、頭の片隅にはすでに「連覇」に必要な自身の役割が描かれていた。今季、チームトップの15を叩き出した勝利打点を最重要視し、24年もとことん「打点」にこだわる。

 「勝利打点はずっと意識している。勝利打点が、イコール勝ちになる。タイトルに関わることではないが、それぐらい大事なものだと思ってやっている」

 快打だけが勝利へと直結するわけではない。例えば初回無死満塁の好機で、大山が併殺崩れによる打点「1」を記録したとする。それでも虎が零封勝利を収めれば、大山は立派な殊勲者だ。はたから見れば不本意に映るかもしれない一打でも、勝ちにつながればそれでいい。事実、日本シリーズ第4戦でサヨナラ打を放った大山は劇打もさることながら、5回1死一、三塁の併殺崩れによる1打点に価値を見いだす。1年間貫いてきた全力疾走。この泥くさい1点がなければ、劇勝、そしてその先の日本一もなかったかもしれない。

 「安打、本塁打だけではなく、犠飛、内野ゴロ、併殺崩れ…。そういうところで得点を入れるバリエーションを、もっともっと増やしていきたい」

 今季勝利打点15は、リーグ最多だった20、21年に並ぶキャリアハイながら、DeNA・牧の18、巨人・岡本和の16に次いで、ヤクルト・村上に並ぶリーグ3位タイに甘んじた。81~88年まではタイトル対象で、岡田監督も最重視する「勝利打点」。岡田阪神の4番・大山も「多ければ多いほどいい。こだわり続けていきたい」と呼応する。「勝利打点の鬼」と化す背番号3。来季もその一振りでチームを何度も勝利に導き、来年12月もまた南国へと舞い戻るつもりだ。(八木 勇磨)

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