DeNAドラ1度会 イチ流で「目標は史上初の4割打者」「ミート力伸ばし頑張りたい」

[ 2023年11月23日 05:20 ]

クリスマスツリーの前でポーズを決める度会(撮影・島崎忠彦)
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 イチ流で夢はでっかく打率4割だ!DeNAからドラフト1位指名されたENEOSの度会隆輝外野手(21)が22日、横浜市内のホテルで契約金1億円、年俸1600万円で仮契約を結んだ。マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(50)から指導を受けたことを明かし、同氏も達成したことがない「打率4割」を目標に掲げた。

 モデル顔負けだった。球団カラーを意識したメンズ系ブランド「トルネードマート」のブルーのスーツで登場。「人生でハンコを押したことがなかったので押す喜びを知りました。スーツはベイスターズを意識して。1年目から皆さんを笑顔、幸せにできるプレーをしたいです」と笑顔を振りまいた。

 明るい性格が持ち味。さらに「大口かもしれませんが目標は史上初の(打率)4割打者。4割を打った選手はいない。ミート力が武器だし、そこを伸ばし頑張りたい」とどでかい数字を掲げた。

 レジェンドの姿が大きな目標への刺激になった。数年前から年に数度、日米通算4367安打のイチロー氏が同社を指導。度会もキャッチボール相手を務めるなど、最高の教材に触れた。昨年7月の都市対抗で5戦4発など、大会MVPの橋戸賞や新人賞にあたる若獅子賞などを獲得して優勝に貢献。その直後に会った際に「度会君、いいバッティングをしたね。ヒーローインタビューも面白かった」と直接、褒められた。「世界のイチローさんに名前を覚えてもらった」。同じ俊足巧打の左打者の理想でもあるイチロー氏もかなえられなかった打率4割を本気で狙う。

 ヤクルトでプレーした父・博文さん(51)からは「死に物狂いで頑張れ」と背中を押された。内外野をこなす21歳はプロ入りに向け外野、三塁、二塁手用のグラブを用意。可能な限り選択肢を広げ、1年目からのレギュラー定着を目指す。

 横浜高3年時の指名漏れから最高条件でのプロ入り。「ベイスターズは本当に一流の選手が多い。その中で1年目から優勝に貢献したい。度会隆輝です。応援よろしくお願いします」。うれし泣きしたドラフト会議から27日。一流の道への意欲に満ちあふれていた。(大木 穂高)

 ◇度会 隆輝(わたらい・りゅうき)2002年(平14)10月4日生まれ、千葉県出身の21歳。小1から野球を始める。下貝塚中では佐倉シニアでプレーし、U―15日本代表入り。横浜では1年春からベンチ入りし、1年夏と2年春に甲子園出場。ENEOSに進み22年の都市対抗野球では5試合で4本塁打などMVPに当たる「橋戸賞」を獲得。1メートル83、83キロ。右投げ左打ち。

 《4割は未到の数字》プロ野球でシーズン4割は未到の数字。これまでの最高打率は86年バース(神)の.389で、日本人では00年イチロー(オ)の.387となっている。ルーキーに限れば1リーグ時代の46年に田川豊(グレートリング)がマークした.341。DeNA最高は21年牧の.314だ。89年のクロマティ(巨)はシーズン規定打席に到達した8月20日時点で打率.401だったが、その後も試合に出場し続け.378でシーズンを終えた。最近では近藤(ソ)が日本ハム時代の17年に6月6日まで打率.407をマークしていたが、故障が続き最終的に57試合で打率.413(167打数69安打)でシーズンを終えた。

 《牧が長野県「スポーツ栄誉賞」》長野県出身のDeNA牧が、同県の「スポーツ栄誉賞」を受賞した。3月のWBCでは侍ジャパンの世界一メンバーとなり、シーズンでは打点王と最多安打の2冠。今月はアジアプロ野球チャンピオンシップで、4番として侍ジャパンの連覇に貢献した。日頃から「長野県のために何か役立つことができれば」と口にするなど地元愛は強く、12月15日に贈呈式が行われる。

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