大谷と同じ94年生まれ NBAサンズ・渡辺雄太祝福 翔平が証明してくれた“日本人だから”は言い訳

[ 2023年11月18日 05:25 ]

プレシーズン中、フェニックス・サンズのシャツを誇らしげに着用していた渡邊雄太選手(撮影・杉浦大介通信員)
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 NBAサンズの渡辺雄太(29)は大谷と同じ94年生まれ。今季も互いのユニホームを着て球場入りするなど、親交は深い。同じ米国のトップで戦うアスリートとして、同胞の快挙を祝福した。(取材構成・杉浦大介通信員)

 MVP受賞おめでとうございます。3年間で2度目の受賞。22年は“次点”だったことをNBAに置き換えると、ニコラ・ヨキッチ(ナゲッツ=21、22年MVP)がやっていること。本当にめちゃくちゃ凄いことです。

 このMVPは野球の技術、努力も含め、自分の力でリスペクトを勝ち取ってきた結果です。見てくれる人やチームメートからのリスペクトを勝ち取ることが、米国で生活していく上で何よりも大事。それを一番高いレベルでやり遂げています。

 塁(レーカーズの八村)を見ても思いますが、“日本人だから”とか、そういう話をする時期はもうとっくに終わっています。特に翔平がMVPを獲り、塁が昨季プレーオフで活躍しているのを見ていると、“日本人だから”というのは、言い訳に過ぎないと思いました。それを翔平は証明してくれています。

 二刀流には反対の声もたくさんあったと聞きます。それを自分の力で、結果で、周囲を黙らせました。努力以外の何物でもないし、改めて自分に限界をつくるのはもったいないと思いました。僕も米国に来て10年、それは常に考えています。

 NBAの選手、スタッフで野球に興味がある人は半分ほどですが、彼らは全員が翔平のことを知っています。KD(同僚のエース、ケビン・デュラント)は大ファンです。今年4月にはネッツでのプレーオフ第3戦当日に僕が翔平のユニホームを、翔平が僕のユニホームを着たことがありました。その前に、僕が右太腿を肉離れした時には“大丈夫ですか?”とメッセージをくれました。彼のユニホームは家のどこに飾ろうかまだ思案中です。

 このオフはFAとなり、去就が注目されていますね。もしかなうなら、サンズと同じアリゾナに本拠地を置くダイヤモンドバックスに来てほしいです。僕たちがまずNBAで優勝して、その後に翔平が加わったダイヤモンドバックスが優勝してくれたら最高です。(取材構成・杉浦大介通信員)

 ≪代表でパリ切符に貢献≫今季の渡辺は開幕前の7月4日にサンズと2年総額500万ドル(約7億5000万円)で契約合意。自身4チーム目の新天地でNBA6季目を迎えた。デュラント、ブッカーらを擁し優勝候補に挙がるチームで、控え選手として堅実に勝利に貢献している。開幕前の8、9月には日本代表の一員として沖縄で開催されたW杯に出場し、パリ五輪出場権獲得に貢献した。


当初は特別寄稿として掲載しましたが、事前承諾がない取材・掲載となり、渡辺選手にスポニチへ特別に配慮した意図がなかったため、訂正しました

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