豊川 逆転サヨナラで悲願初勝利!!モイセエフ強烈全国デビュー「もっと自分のスイングを」

[ 2023年11月17日 06:05 ]

明治神宮野球大会第2日 高校の部準々決勝   豊川9―8高知 ( 2023年11月16日    神宮 )

豊川のモイセエフ・ニキータ
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 高校と大学の部が2試合ずつ開催され、38年ぶり2度目出場の豊川(愛知)が延長11回タイブレークの末に逆転サヨナラで高知を破り、大会初勝利を挙げた。「3番・中堅」で先発したプロ注目の外野手、モイセエフ・ニキータ(2年)が1安打2打点の活躍で劇勝に導いた。

 豊川のモイセエフが強打で全国に名前をとどろかせた。0―4の6回1死一、二塁で右翼線へ強烈なライナー性の適時二塁打、5―6の9回1死一、三塁では同点右犠飛で勝負強さを発揮した。「緊張感の中に楽しさがあった。もっと自分のスイングをしたい。まだまだです」。今回が全国デビュー戦。最大4点劣勢から逆転勝利の立役者になっても、向上心は尽きなかった。

 ロシア出身の両親を持ち、高校通算13本塁打を誇る大会屈指の強打者。小1で野球を始め、野球発展途上の母国で育った両親がルールから勉強して支えてくれた。高校入学時に体重66キロと細身だった体も鍛えられて、身長1メートル80、体重82キロにまで成長。高1時に0本塁打だった打力は、今秋の東海大会決勝で愛工大名電が外野4人態勢を敷いて警戒されるまでに花開いた。

 視察した中日・清水昭信スカウトは「(今大会の中で)打力は頭一つ抜けている。順調に成長しているし、楽しみです」と高評価した。「高卒でのプロ入りが目標です。(ソフトバンク)柳田選手のような豪快なスイングで楽しませられる選手になりたいです」。急成長中の強打者が全国デビュー戦で一躍話題の選手へと名を上げた。 (河合 洋介)

 ◇モイセエフ・ニキータ 2006年(平18)11月29日生まれ、愛知県刈谷市出身の16歳。小1に阿東パワーズで野球を始め、小4から東海ボーイズ小学部、中学では愛知衣浦リトルシニアに所属。豊川では1年春からベンチ入りし、1年秋から背番号8。50メートル走6秒2。1メートル80、82キロ。左投げ左打ち。

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