関東第一センバツ当確!坂井1失点完投で8年ぶりV

[ 2023年11月6日 05:00 ]

秋季高校野球東京大会決勝   関東第一4―1創価 ( 2023年11月5日    神宮 )

<関東第一・創価>優勝しセンバツ出場を決めた関東第一ナインは完投した坂井(中央)のもとに駆け寄る(撮影・沢田 明徳)
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 秋季高校野球東京大会は5日、神宮で決勝が行われ、関東第一が創価に4―1で逆転勝ちして8年ぶり5度目の優勝を果たし、来春選抜出場を当確させた。最速145キロ右腕・坂井遼(はる)投手(2年)が5安打1失点で完投。今夏に甲子園への道が閉ざされた同じ神宮で、悔しさを晴らした。同校は明治神宮大会(15日開幕、神宮)に出場する。

 一人、ロッカールームで悔し涙を流した夏の敗戦から107日。同じ神宮で、今度はマウンドでうれし涙を流した。「言葉では表現できないほどうれしかった。人生で一番、泣きました」。坂井が5安打1失点の完投で、チームは15年以来8年ぶりの頂点。魂の125球で選抜出場を当確させて「最高の投球でした」と胸を張った。
 日大豊山との今夏の東京大会5回戦は両軍無得点で延長へ。坂井は延長10回タイブレークから登板も「緊張して投げるのが怖かった」と2安打で3点を失った。チームもそのまま敗れ、試合後に号泣。「あの負けは忘れられない」と振り返る。

 同じ舞台で雪辱のチャンス。決勝という大一番の先発を任された右腕は「もう負けたくない」と最速145キロの直球を軸に強気の投球を見せた。4回2死から先制ソロを被弾も「切り替えられた」とその後は9回1死まで14者連続アウトに抑えるなど逆転勝ちへの流れをつくり「同じ神宮で勝てて本当にうれしい」と感慨を込めた。

 前夜、憧れの投手に刺激を受けた。オリックス・山本が阪神との日本シリーズ第6戦で138球の力投で1失点完投勝利。同じ1失点完投に「試合は見ていなかったが、尻上がりに調子を上げたことは知っていた。今日の僕と同じですね」と笑った。

 19年夏以来5年ぶりの甲子園を確実とする大きな1勝。「甲子園はまだ夢のような場所。早く立ってみたいです」。成長著しい背番号10は、早くも聖地での活躍を思い描いた。(村井 樹)

 ◇坂井 遼(さかい・はる)2006年(平18)5月8日生まれ、千葉県出身の17歳。小5から野球を始め、富里中学時代は江戸川南ボーイズに所属。関東第一では1年秋からベンチ入り。憧れの選手はオリックス・山本。最速145キロで遠投は100メートル。1メートル77、75キロ。右投げ右打ち。

 <創価 一歩届かずも春へ成長誓う>逆転負けで94年以来の優勝まで、あと一歩届かなかった。9月に就任したばかりの元創価大監督の堀内尊法監督は「スポンジが水を吸うように指導の吸収が早かった。頑張ったら頂点が狙えるということが分かったと思う」と選手の健闘を称えた。来春選抜は東京・関東から6校が選出されるため出場の可能性は残す。4回に先制の右越えソロを放った6番・井路端広明(2年)は「春に向けて一からチームをつくっていけたら」と成長を誓った。

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