阪神・近本 難敵左腕・宮城撃ちへ 第7戦キーマン複数安打打てば全勝

[ 2023年11月5日 05:15 ]

SMBC日本シリーズ2023第6戦   阪神1ー5オリックス ( 2023年11月4日    京セラD )

<オ・神>7回、右前打を放った近本(撮影・岸 良祐)
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 決戦のキーマンは、この男しかいない。阪神・近本が、7回2死無走者でオリックス・山本から右前打を放った。フルカウントからの低めのフォークを鮮やかに叩いた。この一撃で今シリーズの通算安打数を2桁の「10」に乗せ、球団ではダイエー(当時)と激突した2003年の今岡誠(現打撃コーチ)以来となる20年ぶりの“大台”に到達した。

 近本は試合後、言葉を残すことなくチームバスへと乗り込んだ。チームは山本にシリーズ史上最多の14奪三振を許し、リードオフマンも2回2死満塁の好機で空振り三振に斬られている。さらに、1点を追う4回2死一、三塁では山本から右翼フェンス際へ大飛球を放つも、森のジャンピングキャッチに阻まれた。紙一重の差でこの日は逃した、38年ぶりの栄冠。泣いても笑ってもあと1試合だ。

 ここまで3勝3敗の死闘を繰り広げている全6試合で、近本が複数安打を放てば全勝している。第1、4戦は3安打、第5戦は2安打。きょう5日の第7戦のオリックス先発は、第2戦で苦戦した宮城。近本は同戦で4打数無安打と封じられ、虎も0―8で大敗した。自身のバットに託された期待の大きさは、背番号5が誰よりも感じている。リベンジの時は来た――。

 ここまで打率・417を誇り、同・381の中野と合わせて1、2番は好調をキープしている。10月28日の第1戦に快勝後も「いつも通りです」と話したように、試合に臨むスタンスは不変の背番号5。最終戦も仲間の爆発を信じ、「いつも通り」塁上をかき回して難敵左腕の攻略の糸口を見つけ出す。(八木 勇磨)

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