巨人・亀井コーチ ユニーク練習で意識改革 「意識するだけで全然変わる」

[ 2023年10月21日 19:56 ]

フライを打ち上げる巨人・亀井外野守備兼走塁コーチ(右)
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 意識改革でチーム力を上げる。打撃コーチから配置転換となった巨人・亀井善行外野守備兼走塁コーチ(41)が、川崎市のジャイアンツ球場で行われた秋季練習で異例の練習を実施。さらに走塁練習でも一歩目の大事さを説き、意識付けに乗り出した。

 珍しい光景が広がった。レフトで行われた外野ノック。丸やオコエら外野陣が逆シングルで捕球し、ジャンピングスローで返球するなど内野手のようなメニューを行った。

「とにかくカットに早く返す練習。今しかできないこともある」

 亀井コーチが例に出したのは、パ・リーグのCSファーストシリーズ第3戦。ロッテ・安田の右中間への打球で一塁走者・岡が一気に生還し、サヨナラ勝ちを収めたシーンだった。「あれも捕ってから普通にステップして投げても遅い。応用だけど、ジャンピングスローとかね」。外野手といえど、無理な体勢でも素早い返球が求められる場面もある。一発勝負ではなおさら、その1プレーが勝敗に直結するからこそ、その場面を想定した練習だった。

 それだけではなかった。キャッチャーフライの形での捕球練習も追加。「遊び心を持った練習。いろんなフライがあるし、風もあるし、どんな動きするのか予測しながら」。丸は「ケースは少ないけどやらないとやってるのでは全然違う」とし、オコエも「難しい。秋なので積極的に取り組む」と前向き。練習のための練習はいらない。同コーチは「試合でもありえるからね。それを楽しみながらやれたら」と見据えた。

 高い意識も求めた。打撃練習でも、外野陣に本番さながらの返球を要求。「練習でも淡々と球拾いするんじゃなくて、前進守備からの後ろの練習だったり、ゴロの1歩目だったり。そういう意識をちゃんとさせたい。それだけで全然変わると思う」。走塁練習も、一人一人に声かけながら目を光らした同コーチ。「大事な場面でああいう1歩が、ってなってくるから絶対。今から意識づけしとかないと」と徹底させていく。(小野寺 大)

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