広島・大盛 角界の熱海富士、翠富士と「母校の名を広めたい」 野球界の“たたき上げ”が飛躍目指す

[ 2023年9月28日 08:00 ]

広島・大盛
Photo By スポニチ

 大関・貴景勝が4度目の優勝を飾り、幕を閉じた大相撲秋場所。幕内の優勝争いを大いに盛り上げたのは若干21歳の熱海富士だった。期待のホープは静岡県の飛龍高出身。競技は違えど、プロ野球でも同校出身の現役選手は3人おり、その一人が広島・大盛穂外野手(27)だ。

 同級生には熱海富士の兄弟子にあたる前頭9枚目の翠富士がいる。「学校で庵原(翠富士)とは、ちょこっと顔を合わせるぐらいだった」と言うが、同じ高校出身で活躍する角界のスター候補たちからは刺激を受けており、自身もOBとして活躍を期する。

 「同じ高校の看板を背負っている身としては、母校・飛龍の名をちょっとでも広められたらと思っている。僕も1軍で出たら、飛龍高校と紹介もされるので、OBとしては後輩にとって、少しでも憧れの存在になれたらいいなと思う」

 大盛は“たたき上げ”のプロ野球選手と言ってもいい。18年育成ドラフト1位で静岡産大から広島に入団。1年目は2軍で109試合に出場し、19年オフに支配下登録された。今季は開幕1軍入りするも、1軍に定着できず、22日に今季2度目の2軍降格。今はCSでの再昇格に向け、課題の打撃で結果を残そうと必死に汗を流す日々だ。

 「1軍で結果を残したいという欲が、打撃フォームを崩す原因になった。やれることをやって、CSで(1軍に)上がることを目標にやっている」

 1軍では主に代走や守備固めで59試合に出場し、打率・152、1本塁打、5打点だった。「自分のタイミングで振りに行けていないから、まずはそこを取り戻そうとしている」。降格後は新井2軍打撃コーチ、福地2軍打撃、走塁コーチの指導を仰ぎながら、基本的な部分の技術修正を行っており、実戦5試合で18打数6安打、打率・333と調子も上向いている。課題を克服して、自ら道を切り開く――。アピールを続け、ここから地位築きあげる。
(記者コラム・長谷川 凡記)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年9月28日のニュース