阪神・岡田監督 聖地CSへ「最善の準備をして戻ってきたい」12球団最多の観客動員のファンを前に決意

[ 2023年9月28日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―7中日 ( 2023年9月27日    甲子園 )

<神・中>ファンへのあいさつを終え、スタンドに向かって手を振る岡田監督(撮影・北條 貴史)
Photo By スポニチ

 阪神は27日の中日戦で甲子園でのレギュラーシーズン最終戦に臨み、2―7で敗戦。岡田彰布監督(65)は試合後のセレモニーで、12球団最多の観客を動員したファンの声援に感謝を述べた。その上で、甲子園では初開催となるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(10月18日開幕)へ向けて、最善の準備をして聖地に戻ってくることを約束した。

 一列に並んだコーチ、選手を背にして、岡田監督がセレモニーでマイクを手にした。待ってましたとばかりに、虎党が大きな拍手を響かせた。レギュラーシーズンの甲子園最終戦を白星で飾れなかったことは、優勝した今季に限っては、それほど悔しいことではない。ビジターでの残り4試合を終えた先に待つ戦いこそ重要だ。

 あいさつではまず、1試合平均4万1000人を超す12球団最多の入場者に「凄く力になったのは間違いありません」と感謝。05年の前回優勝時は、まだセ・リーグにCSがなかった(パは04~06年にプレーオフを開催)だけに、「18年ぶりのアレを成し遂げたので、また甲子園をホームとして試合ができます」と、球団史上初めてCSファイナルSを聖地で迎えられることを喜んだ。その上で、大観衆の前で約束した。

 「チームは10月4日に最終戦を終えて、少し期間があるんですけど、フェニックス・リーグなどで最善の準備をして、10月18日にまたこの場に戻ってきたいと思います」

 スピーチを終えると、優勝を決めた14日のように「岡田コール」の大合唱。続けて、現役時代のヒッティングマーチも流れた。虎党が願うのは85年以来38年ぶり2度目の日本一。65歳がその期待を一身に背負う。

 モチベーションの維持が困難な消化試合が続く影響か、試合内容は決して良くはない。得点は大山の2ランのみ。直近4試合合計でわずか5得点で、得点は全て本塁打で挙げたものだ。打線がなかなかつながらない。ファンへのお礼を兼ね、「最後やしなあ」と近本を4試合ぶりに先発に入れるベスト布陣を組んだものの、本塁は遠かった。

 取材エリアでは「そら、ノーアウト満塁で、ボール球、ボール球を振ってたら」と6回無死満塁で凡打した佐藤輝とノイジーに苦言を呈した。勝利で締めくくりたかったかと聞かれると、「何回勝つんや。そんな、簡単に勝たれへんのやで。相手がいるんやから」と質問を振り払った。

 今季の甲子園は36勝23敗3分けで、勝率・610を誇った。十分すぎる成績だ。日本一の声援と本拠地での無類の強さを背に、もう一つの頂点を目指す。(倉世古 洋平)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年9月28日のニュース