ソフトB・スチュワート オリとCS再戦へ希望の6回1失点「全体的にある程度、投げることはできた」

[ 2023年9月28日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク0―1オリックス ( 2023年9月27日    京セラD )

<オ・ソ>力投するスチュワート (撮影・奥 調)
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 ソフトバンクは先発カーター・スチュワート投手(23)が6回3安打1失点。援護なく6敗目を喫したが、リーグ3連覇を果たしたオリックス相手に好投した。柳田悠岐外野手(34)も打線が8回無失点と抑えられた山崎福から2安打し、通算対戦打率を5割に乗せた。ともにクライマックスシリーズ(CS)での再戦に好印象を残した。チームは今季12度目の零封負け。7月以降9度目の挑戦だった3連勝は失敗し、また貯金がなくなった。

 悔やまれるのは29球目だけだ。2回無死、若月に投げた真ん中高めの153キロ直球だった。決勝アーチとなった一発にもスチュワートは「ホームランは打たれたけど今できるもの全てを出せたと思います」とすがすがしかった。6回3安打1失点で6敗目を喫したが、CSファイナルステージでの再戦へ、嫌な印象は植え付けた。

 「絶対に点を与えるわけにはいかないと力が入りました」と初回1死から2安打と1四球が絡んで2死満塁。安達にはギアが上がる。この日最速の160キロ直球を刻むなど最後は159キロの直球で空振り三振で、立ち上がりの失点は避けた。

 スチュワート自身はオリックスに2連勝中で、さらにチームも2連勝中。勝てば、6月28日から7月2日に5連勝して以来の3連勝がかかっていた。「そろそろジンクスを破れればね」と登板前から気迫十分だった。連勝は再び2でストップしたが1失点後は、ひたすらに粘り抜いた。

 4回2死から連続四死球で2死一、二塁も広岡を変化球3球で中飛。以降は無安打に封じた。左腕・山崎福と投手戦を演じ、冷静に最少失点を守り抜いた。藤本監督は来日5年目で先発に定着した右腕を高く評価。「粘り強く、よく投げたよ。まっすぐなんかよかったし、1点だけやし。投手はよく頑張っていた」とうなずいた。

 リーグ3連覇したオリックスとは17・5ゲーム差つけられているが、対戦成績は1試合を残し、11勝12敗1分け。貯金は消えたが、3位の楽天が敗れて単独2位は死守した。

 日本シリーズ進出をかけた王者との再戦に向けてスチュワートは「優勝している彼ら(オリックス)に勝っていかないといけないが、個人としては全体的にある程度、投げることはできた。いい方向として、取っておきたい」と胸を張る。王者との対戦は2勝2敗となったが、確かな手応えをつかんだ111球だった。(井上 満夫)

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