あの日、あの時、あの場面でも、糸原の集中力はMAXだった　虎の兄貴分が勝負強さを発揮できる理由

セ・リーグ   阪神5ー1広島 （ 2023年9月10日    甲子園 ）

＜神・広＞　10勝目の阪神・伊藤将（左）と勝ち越し打の糸原は互いの活躍を祝福（撮影・大森　寛明）
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　＜記者フリートーク　阪神担当・八木勇磨＞

　持ち前の集中力はいつだって変わらない。それが岡田監督の猛抗議中であっても。

　8月18日のDeNA戦。1点を追う9回1死一塁で代打出場した際、カウント2―1から二盗を試みた熊谷とDeNA・京田が交錯。リプレー検証で試合が止まり、指揮官と審判団の激論が続いた。結末がどうなるか不透明な中でも、糸原は「集中力だけは切らさないように」臨んだ。結果、再開後のカウント3―1から四球を奪い、意地で後続につないだ。

　普段の練習から一球を大切にし、一つのスイングすら無駄にしない。グラウンドを離れれば若手やミエセスの兄貴分。献身的な男に、野球の神様は最高のエンディングを用意しているだろう。