山本由伸を「超一流」にした、ある人物の問いかけ　「一流」との絶対的な違いとは…

パ・リーグ   オリックス4ー0ロッテ （ 2023年9月9日    ZOZOマリン ）

＜ロ・オ＞ノーヒットノーランのオリックス・山本（撮影・長久保　豊）
Photo By スポニチ

　＜記者フリートーク　オリックス担当・中澤智晴＞

　洗練された投球を見せる山本は、グラウンド外でも礼儀正しい好青年だ。取材の時は立ち止まり、相手の目を見て笑顔で答える。ぞんざいな態度を見たことがない。本人の性格もあるのだろうが、入団時の担当・山口和男スカウト（現アマチュアスカウトグループ長）の教えが生きているのだと思う。

　山本が入団2、3年目の頃に、山口スカウトはこう問いかけた。「一流と超一流の違いは何か分かるか？おまえはどっちになりたいんだ？」。山本の答えはもちろん「超一流になりたい」。それを確認し、「結果が出ていて実績ある選手は一流。超一流になるには加えて誰からも愛される選手にならないといけない。みんなに愛される選手になるにはどうしたらいいか、考えないといけないよね」と説いたという。

　今、山口スカウトは「あいつは一流ではなく、超一流になれていると思う」と成長を認める。2度目のノーヒッターで、また一つ勲章を得た山本。敵地のヒーローインタビューで見せたユーモアあふれる受け答えこそ、超一流の証だった。