【虎番リポート】白井審判も仰天!阪神・岩崎 打球を左手に受けた直後、発したユーモアがすごすぎた

[ 2023年9月8日 07:00 ]

2日のヤクルト戦、左手に打球が直撃した後に、白井球審(左)らと話す岩崎
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 試合中は、ほとんど感情を表に出さない男の頬が、“危機”にもかかわらず少しだけ緩んでいた。2日のヤクルト戦の1点優勢の9回に登板した岩崎は、先頭の代打・松本直のライナー性の打球にとっさに左手を出した。

 記者席で思わず「うわっ」と声を挙げた時にはもう安藤投手コーチ、トレーナーがベンチを飛び出していた。ナインもマウンドに集合した。様子をうかがいに来たのが当日球審を務めていた白井一行審判員。一言、二言交わすと左腕が少しだけ笑ったように見えた。翌日、本人に聞くと、こんなやり取りがあったそうだ。

 「白井さんから“とりあえず投げてみたらどう?”と言われたので“じゃあ20球投げていいですか?”と聞いたら20…20球!?と驚いていましたね」

 打球が当たったことでシビアな空気が漂ってるかと思いきや32歳は落ち着き払うどころか、たっぷりのユーモアを交えて、続投の意思を示したのだった。

 6日の中日戦では今季29セーブ目をマークし、昨季自身が記録した球団左腕のシーズン最多セーブ数を1年で更新。昨年同様に“代役”から始まった守護神を全うし続け、チームの快進撃を象徴するセーブ量産で球団史に名を刻んだ。

 何事にも動じず冷静。そして、時に受け取る側が“差し込まれる”言葉も投げ込む背番号13。しびれる職場でパフォーマンスを発揮し続ける理由を垣間見た。(遠藤 礼)

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