阪神・岡田監督、ついに動く!対戦防御率0・76“鯉キラー”大竹を3度ぶつけるVローテに再編

[ 2023年9月1日 05:15 ]

裸足でグラウンドに寝転ぶ大竹 (撮影・奥 調)
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 阪神・岡田彰布監督(65)が18年ぶりリーグ優勝の実現へ先発ローテーションの再編に着手した。5戦4勝、対戦防御率0・76の“コイキラー”大竹耕太郎投手(28)を次回は中9日の間隔を空けて9日の広島戦(甲子園)に投入。残り7度の直接対決のうち3度登板できるように順番を組み直した。31日は一部の投手と野手が甲子園で練習。きょう1日からのヤクルト3連戦(神宮)に備えた。

 開幕前から「勝負」と位置付けていた9月を迎え、岡田監督がついに動いた。4連勝で止まった2位・広島とは5・5ゲーム差。8日からの直接対決(甲子園)に備えて先発ローテーションの組み替えに踏み切った。東京への移動を前にした甲子園での練習後、「才木もな、だいぶ調子が上がってきたみたいやから。大竹はちょっと、間隔を空けようと思っている」と構想を明かした。

 6日の中日戦(バンテリンドーム)に才木を2軍から昇格させて起用。順番通りの中6日なら6日の予定だった大竹を中9日の間隔を空けて9日の広島戦に投入する。代わって青柳は2日のヤクルト戦(神宮)に投げた後は14日の巨人戦(甲子園)へ回る。

 エースの青柳を含めて“3カ所”も登板順を変えた最大の狙いは、大竹を広島にぶつけることにある。ソフトバンクから現役ドラフトで加入し、目下チームトップの9勝(2敗)。特に広島に対しては5戦4勝で対戦防御率0・76を誇る。逆に青柳は広島戦には2戦未勝利で同6・00で苦戦してきた。

 「これだけやってきたら、相性のええチームとかあるからな。(大竹の)相性のええチームが連続で当たるしな、ここから」
 今後の広島戦が全て週の後半に組まれている9月日程が念頭にある。再編後は残る直接対決7試合のうち、3試合で大竹を登板させることが可能。好相性を生かし、眼下の敵を徹底的に叩く計画だ。

 15年ぶりに虎の指揮を執った今季は、投手の調子によって入れ替えることがあっても、特定の相手にターゲットを絞って先発投手の登板日を動かすのは実質初めてだ。最終局面にさしかかり、その采配に勝負師の色が濃くなっていた。

 1日からは敵地で5位・ヤクルトと3連戦。1週間後の勝負どころをベストな状態で迎えるためにも、「もう目の前の試合やで。一つ一つや、そんなもん。下位のチームっていうても、若手を出したりしてな。そんなんで勢いがつくというのもあるしな。相手の順位はあまり考えん方がええ」と表情を引き締めた。星勘定はしない。一戦必勝のトーナメントの覚悟で、勝負の9月戦線を見据えた。 (倉世古 洋平)

《08年とは、違うな》
 岡田監督が1次政権最終年だった悪夢の08年との違いを強調した。「前の方が勝たなあかんと思ってたな。優勝の経験をした選手が多かったから、余計勝たなあかんというのがあったけど、今年の場合は、まだ無我夢中でやって、この成績やから」。最大13ゲーム差を逆転された「メークレジェンド」の15年前は31試合を残した8月終了時点で2位・巨人に6差。残り26試合で2位に5.5差の今季と似た状況でも、20代の選手が大半を占めることに「こんな経験は勝っていないとでけへんから。これからの野球人生にも絶対プラスになるから。そういうのを味わいながら、やればいいと思うよ」と大きな視点でドンと構えていた。

【データ】
 ○…阪神は最短できょう1日に優勝へのマジックナンバー「18」が再点灯する。条件は阪神がヤクルトに勝利の場合、広島の負けか引き分け。阪神が引き分けても、広島の負けで再点灯。

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