阪神・西勇 本領発揮の7回零封「リズムよくいくことができた」内外角を目いっぱい使い二塁すら踏ませず

[ 2023年8月30日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2―3DeNA ( 2023年8月29日    甲子園 )

<神・D>7回、京田を空振り三振に取り、ガッツポーズする西勇(撮影・岸 良祐)
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 勝ち投手に値する投球だった。阪神・西勇は7回を投げ3安打無失点。今季先発した試合では初めてスコアボードに「0」を並べ続けた。

 
「(坂本)誠志郎も良いリードでしたし、リズムよくいくことができたと思う」

 序盤からテンポよくアウトを積み重ねた。初回から5者連続ゴロアウトに取るなど、小さく曲がる変化球を駆使しながら、持ち味の内外角を目いっぱいに使った投球を展開。0―0で迎えた5、7回は無死から安打を許したが、ともに後続を3人で料理するなど、冷静に後続を断った。終盤まで膠着(こうちゃく)状態が続いた一戦で、二塁すら踏ませない圧巻の投球を披露。一度火が付くと止まらない強力DeNA打線を完璧に封じ、投げ合った左腕・今永を内容で圧倒した。

 岡田監督も15年目右腕の快投にうなずいた。「西(勇)は良かったよ。そらええよ。0点に抑えているんやから」。7回を西勇が投げ終え、ベンチに戻った際には指揮官自ら歩み寄り、笑顔で好投を称えたが「何とかあそこ(7回)で点を取れればなあ」と、勝ち投手の権利を西勇に届けることができなかったことを悔やんだ。

 6月27日の中日戦以来、約2カ月ぶりの6勝目はお預けになったとはいえ、存在感を見せつけた。試合後は「(2軍で)やってきたことが良かった。良いピッチングができて良かった」と安堵(あんど)した西勇。プロ15年目、通算115勝右腕の底力を示し続けた、94球だった。(石崎 祥平)

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