阪神・佐藤輝 掛布以来「生え抜き左打者甲子園10発」へあと1本!「変わらず積極的に仕掛けるのが大事」

[ 2023年8月29日 05:15 ]

阪神・佐藤輝(23年7月撮影)
Photo By スポニチ

 8試合連続安打中の今の阪神・佐藤輝ならば、節目の数字到達も夢ではない。今季15本塁打のうち9本が甲子園で放ったもの。1年目の8本、昨年の5本を超えて、すでに本拠地での自己最多弾を更新し、あと1本放てば、85年掛布雅之の17本以来となる「球団生え抜き左打者の甲子園2桁アーチ」を達成する。92年のラッキーゾーン撤去後は初の快挙となる。

 DeNA先発は初戦が今永で、2戦目がバウアーの見込みだ。今永からは今季6打数2安打(打率・333)で、そのうちの1安打が、5月12日に低空ライナーで放ったバックスクリーン弾。舞台は甲子園だった。バウアーからは20日に2安打を放った。ともに好投手とあって「変わらず、積極的に仕掛けるのが大事じゃないですかね」と気を引き締めながらも、ともに攻略実績があるだけに、節目弾の期待は高まる。

 甲子園は、左打者泣かせのスタジアムとして知られる。生え抜きに限らなくても、2桁アーチを記録したのは10年ブラゼル(21本)が最後。球場の広さに加えて、右翼から左翼に吹く強い「浜風」に行く手を阻まれ、他の球場なら悠々とスタンドに届く打球が幻になってきた。球場特性からくる難しさを知っているからこそ、佐藤輝は昨秋のファン感謝デーで「2桁は絶対打ちたいと思います」と高いハードルを掲げていた。

 過去2年は鬼門だった8月だが、今年は目下22試合で月間打率・305、3本塁打、15打点と好調。さらに直近5試合で2発と、一時は停滞していた本塁打数もエンジンがかかってきた。球場にかかわらず、あと5本打てば、史上7人目の「入団1年目から3年連続20本塁打以上」をクリアする。今年達成したDeNA・牧までの6人は、すべて右打者。甲子園のアーチ数を含め、球史に名を残す左打者になれるチャンスが、目前にぶら下がっている。(倉世古 洋平)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年8月29日のニュース