余裕?阪神・岡田監督 報道陣に苦笑「ちょっと負けたくらいで」 雨にはボヤキ「はよ中断したらいいのに」

[ 2023年8月18日 06:45 ]

セ・リーグ   阪神0-6広島 ( 2023年8月17日    マツダ )

<広・神(18)>6回、投手交代を告げてベンチに戻る阪神・岡田監督(撮影・北條 貴史)
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 阪神は17日、広島に敗れて前夜に初点灯させた優勝マジック「29」を減らすことはできなかった。活況だった打線が24試合ぶりの零敗を喫し、8カードぶりの負け越し。岡田彰布監督(65)は先発のジェレミー・ビーズリー(27)が崩れた4回の雨天中断のタイミングに首をかしげつつ、直接対決に負け越しても2位と7ゲーム差がある現状には余裕をうかがわせた。

 8カードぶりの負け越しで前夜に点灯した優勝マジックは「29」のままで変わらなかった。2位・広島との直接対決を1勝2敗で終えても7ゲーム差の余裕。慌てる敗戦でないことは言うまでもない。ただ、岡田監督は試合の分岐点については語気を強めた。

 「雨降り出してから、おかしなったよなあ。あいつ、ロジンつけんやろ。手でこないして(こすって)。あれから、ボール全然いけへんようになったもんなあ」

 先発のビーズリーは2回まで無失点で立ち上がりながら、3回に2点を失うと4回に一気に崩れた。リンクするのは3回の時点で降り出していた雨。4回に一気に強まり、投手の床田にも痛打された。34分間の中断が入ったのはビーズリーを代えた後の2死満塁になってから。「はよ、止めたらいいのになあ。(ベンチからも)言うてんのに。雨であんだけシートかぶしてんやからなあ。もっとはよ、中断したらいいのに」とぼやいた。中断がもう少し早ければ、ビーズリーが立ち直る可能性もあったのかもしれない。

 好調だった打線も床田を最後まで打ち崩せなかった。零敗は7月16日の中日戦以来、実に24試合ぶり。走者を出しても、好守に阻まれるなど、流れを断ち切られた。最大の好機だった7回1死満塁では代打・原口が二直に倒れ、木浪に代えて佐藤輝を代打で起用。初戦の15日に攻守で精彩を欠き、2試合連続の先発落ちから勝負どころで送り出した。

 「そら、1発打ったら、展開違うやん。ホームラン打てるやついかな、しゃ~ないやんか」

 結果は初球打ちの左飛。逆襲の号砲とはならなかった。慣れない三塁で2試合続けて先発出場した小野寺は4回1死一、二塁で菊池の正面の強いゴロを後逸する適時失策。佐藤輝の奮起が“アレ”へのマジック減らしには必要不可欠であることも浮き彫りになった。

 岡田監督は試合後の取材で報道陣に生じた“間”に「ちょっと負けたぐらいで何を沈黙してんねん、お前ら、ほんまに」と苦笑いを浮かべて帰りのバスに乗り込んだ。今回の遠征前に「1(勝)2(敗)でもいい」と発言した通り想定内。たった1敗で独走態勢は揺るがない。(遠藤 礼)

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