エンゼルス・大谷 得意のサンデー復活41号 今季自己最長9試合ぶり 曜日別最多9発目

[ 2023年8月15日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス2ー1アストロズ ( 2023年8月13日    ヒューストン )

大谷翔平
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 「サンデー・ショウヘイ」で復活だ。エンゼルスの大谷翔平投手(29)が13日(日本時間14日)、アストロズ戦に「2番・DH」で出場し、今季自己最長9試合ぶりとなる41号ソロを放った。日曜日は曜日別で最多の9本目で、初の本塁打王へ再出発となる一撃。16日(同17日)のレンジャーズ戦登板を「右腕の疲労」を理由に自ら回避した中、打者として最高のパフォーマンスを発揮し、勝利につなげた。

 忘れかけていた手応えが、確かによみがえった。1―0の6回2死走者なし。大谷は左腕ムシンスキの真ん中高めスライダーを呼び込み、豪快に振り抜いた。中堅フェンスを越える飛距離448フィート(約137メートル)の特大41号ソロ。打った直後に少しだけ笑みを浮かべたが、すぐに真顔に戻り、さっそうとダイヤモンドを一周した。

 やはり、日曜日とはウマが合う。この試合まで今季最長の8試合本塁打がなかったが、試合前にフィル・ネビン監督は「打球が低いだけで、球を強く打てている。近いうちに本塁打を打つ兆候がある」と予告していた。その期待通り、曜日別最多9本目となる復活弾。本塁打王争いで2位ロベルトに10本差をつけるとともに、同地区の強敵アストロズ相手に3連敗は免れる勝利を呼んだ。

 試合前日の夜。大谷は右腕に疲労があることを、ネビン監督に自ら申し出た。予定していた16日(日本時間17日)のレンジャーズ戦での先発登板は回避し、DHに専念することを選んだ。ここまで欠場はわずか2試合。9日の登板後に「疲労はみんなピーク。必要なら休むことも仕事として大事」と語ったように、蓄積疲労との闘いも続く。試合後のクラブハウスで、大谷の右腕に初めて黒いサポーターが施されていたのは、何よりの証だ。

 全てはチームが勝つための決断にほかならない。指揮官は「痛みやケガではない。通常の疲労」と軽症であることを強調。次回登板は21日(同22日)からのレッズ3連戦になる見通しだ。残り43試合でワイルドカード圏内のブルージェイズまで6・5ゲーム差という厳しい状況だからこそ、レンジャーズ戦のマウンドを回避してでも、勝つ確率を1%でも高める必要がある。1点リードの9回には四球を選び、今季17盗塁目の二盗に成功。奇跡への執念をにじませた。

 試合後は次なる相手、地区首位レンジャーズの本拠地アーリントンへ空路で移動した。14日(同15日)の同戦では、今夏のトレード期限前に加入したサイ・ヤング賞3度の右腕シャーザーが待ち受ける。21年球宴以来の対決で、公式戦では初対戦。カーショー(ドジャース)と同様に憧れを抱く剛腕に、真っ向勝負を挑む。(笹田 幸嗣通信員)

 ≪自己最長は22試合≫大谷の連続打席ノーアーチの今季最長は、4月30日のブルワーズ戦から5月10日のアストロズ戦までの37打席連続だった。今回は36打席連続ノーアーチでストップ。自己最長は22年9月11日のアストロズ戦から10月5日のシーズン最終アスレチックス戦までの22試合&93打席連続。大谷の今季曜日別本塁打は日曜日が9本で最多を占める。水曜日8本、月曜日6本と続き、火、木、土曜日が各5本。最少は金曜日の3本。

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