大谷上回る43発のオルソン「狙って打ったのは片手で数えられるくらい」 記録への重圧もなし

[ 2023年8月14日 10:52 ]

ブレーブス・オルソン(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平を上回る43本塁打で、ホームランキングのブレーブスの主砲マット・オルソン(29)が13日(日本時間14日)大リーグ公式サイトのインタビューに応じている。

 シーズン60本塁打への期待も高まるが、「狙って打った本塁打は、片手で数えられるくらい」と明かし、基本打席で本塁打は狙っていないと説明、記録へのプレッシャーもないとしている。

 今季序盤は三振が多かったが、最近は減少。「ひとつには目いっぱい振って、バランスを崩したスイングが多かった。加えて早いカウントで打てる球を空振りしたり、ファウルにしたり打ち損じることも多かった。そこを意識して、スイングも良くなったことで、早いカウントの球をフェアゾーンに打ち返せている。それがアウトになることもヒットになることもあるけど、三振は減っている」。

 シーズン60本塁打へのプレッシャーは?という問いに対しては「プレッシャーはないよ。打席に入る時に本塁打は狙わない。狙って打った回数は、これまでで片手で数えられるくらいしかない。それではうまく行かない。打席ではいかに内容の良い打席にするかが大事だ。甘い球が来たら打てるけど、無理はできない」。

 故郷のアトランタで良い結果を残せている。「ブレーブスファンとして大きくなったから、このユニホームを毎日着られるのは気分が良い。1周して元の場所に戻ってきた感じ。ブレーブスのメンバーになって友達や家族の側にいつもいられるのもうれしい」。

 移籍1年目の去年とでは違うのか。「慣れてきたよ。去年はみんなよくしてくれたけど、その前にアスレチックスに10年もいたからね。故郷のアトランタであっても、環境が変わったのは大きかった。しかもブレーブスはワールドシリーズに勝った翌年で、優勝リングの贈呈式とかいろいろあった。今は1年が経って、ブレーブスのコーチのことも、チームメートのことも、球場についても知っている。2年目だからやりやすい」

 偉大なフレディ・フリーマンの後継者となったことについては「自分の野球をやるだけ。フレディはアトランタにとってもブレーブスにとっても大きな存在で殿堂に入る選手。状況は分かっていたから、ベストを尽くして自分の野球をやろうとだけ考えた。我々は違う野球選手だし、強みや弱みも異なる」。

 今季のナ・リーグMVPについて、マット・オルソンかロナルド・アクーニャの二択だとしたら、どちらを選ぶ?「絶対アクーニャだね。彼はいろんな方法でゲームの流れを変えられる。守備でも、盗塁でも、打撃でも。貴重な四球を選ぶこともできる。最もダイナミックな選手の一人だ」。ブレーブスで黄金時代を築いたジョン・スモルツが今季のブレーブスは自分がプレーしていた時代のチームよりも強いと言っている。「彼のように、子供の頃から見ていた偉大な選手にそう話してもらえるのは名誉なこと。確かに今のうちには、才能ある選手がたくさんいて、試合に勝つという一つの目標のために毎日一緒にプレーできている。日によって高すぎたり、低すぎたりしない。そこが良いチームである由縁」。

 既に2度ゴールドグラブ賞に輝く一塁手だが、守備については「正直、今年の守備はベストではない。もっとうまくやれるのにと思う。勝つためには良い守備が重要、個人的にはそこには誇りを持って臨んでいる」。

 守備のどこを良くしたいのか。「かなりの割合のエラーがある(8失策)。イレギュラーバウンドなら仕方ないけど、らしくないミスをしてしまっている。自分の方に飛んできた緩いゴロとかね。それで投手の球数を増やしてしまう。そういうのは頭から離れない」。

 ブレーブスファンで育ったが、特に好きな選手は?「チッパー・ジョーンズだ。左打者だから、彼の左の時のスイングを参考にした。トータップとかね。殿堂に入ったし、すごい選手だった」。彼は今でもよく球場に顔を見せるが、アッドバイスを受けたりするのか?「打撃の話をするし、質問があればいつでも答えてくれる。去年も調子が出なかった時に、大きいのを狙うな、ラインドライブを狙えと助言してくれた。それで調子が戻ったよ」。

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