【甲子園】福島敦彦氏 投手としての魅力と将来性感じさせた徳島商・森煌君

[ 2023年8月14日 04:15 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会第8日2回戦   智弁学園12ー6徳島商 ( 2023年8月13日    甲子園 )

福島敦彦氏

 【福島敦彦の迫球甲子園】智弁学園の強力打線に屈したが、徳島商の森煌君は投手としての魅力と将来性を感じさせた。高校入学後に野手から転向したということだが、球質の重さは鍛錬して得られるものでもない。初回2死二塁で4番山崎君を、6回2死三塁で川原崎君を、いずれも見逃し三振に仕留めた内角真っすぐはすばらしかった。1メートル83、89キロの恵まれた体格だが、まだまだトレーニングなどで鍛える余地があり、球速などもアップしていくはずだ。

 これまで全国レベルの打線と対戦したことはほとんどなかったはずで、大舞台で常に重圧を感じながらの投球が、走者を背負った場面で真っすぐが高めに浮いたり、安易に初球からストライクを取りにいったところを痛打される結果となった。全てが経験不足。この日の18安打12失点を今後の糧にしてほしい。

 智弁学園は初回1死から救援した中山君の力投が最大の勝因だろう。森煌君とは対照的に勝負どころでギアを上げて抑える投球ができていた。6失点はいずれも失策が絡んだもの。接戦が予想される今後の戦いに向け、見直しが必要だ。 (報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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