赤星憲広氏 光った森下と近本の好守 前日の悔しさ晴らした糸原 阪神の強さ見た大きな勝利

[ 2023年8月12日 06:30 ]

セ・リーグ   阪神2-1ヤクルト ( 2023年8月11日    京セラD )

<神・ヤ>8回2死満塁、サンタナ打球を好捕した近本 (撮影・奥 調)
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 【赤星憲広 視点】点を取れない時は、点を与えない展開に持ち込む。今の阪神はそれができる。ヤクルトが追い上げムードとなった8回に見せた守りの力が、試合の流れを変えた。無死一塁で塩見の打球をフェンスに激突しながら森下が捕球すると、2死満塁でのサンタナの打球を近本がスライディングキャッチ。低い弾道で揺れながら来た打球にしっかり対処。技術が光ったプレーだった。

 ピンチを全員でしのぐと、攻撃では糸原のいぶし銀の一打が決勝打になった。8回1死一塁から右中間を破る適時二塁打。前日10日の巨人戦では原口が9回にダメ押し2ラン。そして、この日は糸原と左右の代打の切り札が勝負どころで機能した。糸原は前日、代打の代打を送られ、打席に立つことができなかった。悔しい思いを一打に込めた。ベンチに入っている全員が戦力――という岡田監督の考えが浸透している。だから負けない。大きな勝利だ。

 ここから先は連敗をせずに、80勝以上に向けて勝ち星を積み上げることが大事。本当のヤマ場も、まだ先にある。地に足をつけて戦ってほしい。(スポニチ本紙評論家)

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