広島3連敗でも龍馬&坂倉が希望のアーチ競演 投壊…苦しい夏場の投手陣に今度は野手陣が援護だ!

[ 2023年8月10日 05:02 ]

セ・リーグ   広島5-11ヤクルト ( 2023年8月9日    神宮 )

<ヤ・広>7回、西川がソロ本塁打を放ちベンチに迎えられる(撮影・篠原岳夫)
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 広島・西川龍馬外野手(28)と坂倉将吾捕手(25)が9日のヤクルト戦で連続アーチをかけた。7点を追う7回に西川が左翼ポール際へ9号を運ぶと、坂倉も左翼へ2試合連続の11号だ。森翔平投手(25)が4回8失点KOされるなど投壊が響き、試合は5―11と大敗。勝った首位・阪神とは4・5ゲーム差に広がっても、主力2人の復調は光明だ。

 点差は大きく開いても、誰一人として諦めていなかった。8点を追う7回1死から、戦列に復帰したばかりの西川と、夏場に入って打撃が下降線を描いていた坂倉が、鮮やかな連続アーチを敵地にかけて競演した。

 まずは西川だ。3番手・石山にカウント1―2と追い込まれながらも、4球目の外角直球を強振。打球は左翼ポール際へ吸い込まれた。右脇腹に張りがありながらも放った、7月9日の中日戦以来となる9号ソロだ。

 「あの打席は意識を変えた。近藤さんにアドバイスをもらって。それがよかった」

 この日は、自主トレを共にするソフトバンク・近藤の30歳の誕生日。お祝いのLINEを送る際に打撃の質問を投げかけ、助言を受けたという。肝心の内容については「それは言えません」とピシャリ。太い絆の証だ。

 間髪入れず、坂倉も続く。カウント2―2からの6球目、石山が投じた直球を振り抜くと、打球は左翼最前列に着弾した。広島の捕手で初となった前夜の3年連続2桁10号に続く、2試合連続の11号。「龍馬さんに続くことができてよかった」と汗を拭った。

 試合は今季5度目の2桁11失点大敗。6日の巨人戦でも13点を失っており、奮投していた投手陣に乱れが生じつつある。新井監督は「夏場はどうしても苦しいと思う。そこは野手陣がね、今日も援護してあげたいと、諦めずに攻撃してくれたので」と振り返った。

 無論、選手は助け合いの精神を共有する。7月12日から27日までの10連勝は投手陣の功績大。西川は現状を踏まえ「だから、打たないといけない。得点圏で打てていないから、そこで打たないと」と自らに気合を入れる。

 首位・阪神が勝ったため、ゲーム差は4・5に広がった。それでも、西川が復帰2戦目で9号を含むマルチ2安打を放ち、坂倉には6月30日以来の3安打猛打賞と2試合連続アーチが生まれた。大きな主力2人の復調。追撃への確かな光だ。(江尾 卓也)

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