福島敦彦氏 日大三・安田投手のチェンジアップに手を焼いた社打線 狙い球絞る工夫がほしかった

[ 2023年8月10日 04:59 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会第4日1回戦   日大三3―0社 ( 2023年8月9日    甲子園 )

福島敦彦氏

【福島敦彦の迫球甲子園】 海星(長崎)相手に1得点しか奪えずに初戦敗退した今春選抜から課題だった攻撃面が強化され、激戦区の兵庫大会を勝ち抜いた社が強豪相手にどういった試合をするか楽しみにしていた。

 結果はわずか2安打。先発9人中6人が並ぶ左打者が、日大三の安田君の外角に沈んでいくチェンジアップに最後まで対処できなかったのが誤算だった。

 好投手攻略においては決め球や得意球を狙って打つことが一つの手段。3回まで打者9人が完全に抑えられ、多くの好機を望めない雰囲気になっていた。腕の振りが真っすぐと変わらず、見極めることは難しかったはず。だからこそ、チェンジアップに絞った打撃をするなど工夫がほしかった。

 先発した高橋君は、強力打線相手に7回途中3失点。よく粘ったが、3者凡退が一度もなく、攻撃へのリズムを生むことができず、投打ともに完敗だった。

 日大三は強力打線のイメージが強いが、無失策が示すように守りも強固。三木新監督の下、総合力の高い好チームだ。 (報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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