【甲子園】高知中央 相乗効果生んだ万感校歌

[ 2023年8月8日 05:30 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会 1回戦   高知中央9-4川之江 ( 2023年8月7日    甲子園 )

<高知中央・川之江>スタンドで応援する北條さん(中央)ら(撮影・柳内 遼平)
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 【声援よ君に届け】<女子硬式野球部前副主将・北條真由さん>高知中央の校歌がマンモスに響き渡ると、女子硬式野球部の前副主将・北條真由さん(3年)が万感の思いで口ずさんだ。三塁側アルプスから、普段は同じクラスで学ぶ3年生部員たちの快勝を見届け、「勢いに乗って2回戦も3回戦も勝ってほしい」と期待した。

 21年8月23日、女子野球の歴史に新たな一ページが加わった。第25回全国高校女子硬式野球選手権大会決勝が甲子園球場で初めて開催された。高知中央は0―4で神戸弘陵に敗れたが、北條さんは当時1年生ながら「7番・二塁」で先発出場。5回には左前打をマークした。7イニング制で行われ、試合時間はあっという間の1時間35分。「ずっとフワフワ浮いている感覚。(試合時間は)1秒くらいに感じて、気づいたら帰りのバスの中にいました」。一瞬一瞬の忘れ難い思い出を、笑顔で振り返る。

 学校生活でも両硬式野球部の選手同士は仲が良い。エース右腕・高橋秀斗(3年)が女子部員に変化球の助言を送ることもある。京都翔英を率いた13年春に続き、2度目の甲子園で自身初勝利を挙げた太田弘昭監督は「女子の甲子園のインパクトがありまして、それに一つ追いつけたかなと。これからも切磋琢磨(せっさたくま)してやっていきたい」と相乗効果を口にした。

 今夏の選手権大会は1回戦で敗れ、北條さんは一足先に高校野球を終えた。大学でも野球を続ける予定で「これから女子野球はもっと発展していくと思う。日本一の指導者になりたい」と未来を描く。女子にとっても、男子にとっても「大甲子園」は夢の舞台であり続ける。(柳内 遼平)

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