阪神・近本 5年連続100安打は無関心「特にない。はい」 それより6回「僕の中では大事な試合の流れ」

[ 2023年8月7日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3-2DeNA ( 2023年8月6日    横浜 )

<D・神> 6回、先頭の近本は右越二塁打を放つ (撮影・須田 麻祐子) 
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 阪神・近本が止まらない。3回1死で石田から左前打して12試合連続安打へ伸ばすと同時に今季100安打に到達。新人から5年連続の達成は、球団では後藤次男(1948~52年)、吉田義男(1953~60年)に次ぐ3人目の金字塔だった。

 個人記録には関心を示さない近本は事もなげに言う。「特に思うことはない。100本目を打てた。はい」。節目の一打よりも意義を見いだしたのが、6回先頭で放った右越え二塁打だ。1―0の僅差のまま突入した試合後半。何が何でも追加点がほしい場面で突破口を開いた。

 「6回のイニングで3打席目が回ってくるというのは、僕の中では大事な試合の流れだと思っている。結果的に二塁打でしたけど、塁に出られたというのは大きかった」

 しかも大きな得点につながった。続く中野の初球犠打で二進。大山の四球を挟み、佐藤輝の左中間二塁打で本塁を踏み、一塁から激走で一気に生還した大山を、もろ手を挙げて迎えた。直後に反撃を許しただけに、6回の2点がなければ展開はどうなっていたか。「(この3連戦)接戦もあったし、逆転もあった。勝てたのでよかった」とうなずいた。

 球宴明けの7月22日ヤクルト戦で右肋骨骨折から戦列復帰し、5カード計14試合を消化。近本が「1番・中堅」に再び名を連ねると、潮目が確かに変わった。10勝3敗1分けで盛り返し、今季最多の貯金18を回復。紛れもなく再進撃の立役者だ。

 8日からは東京ドームへ乗り込んで、3位に浮上したばかりの巨人と激突。既に8ゲーム差をつけ、2連勝で巨人の自力優勝の可能性も消せる。打率・287まで上昇した近本の快走につられ、虎も一気に突っ走りそうな雰囲気が漂ってきた。 (八木 勇磨)

【データ】
 ○…近本(神)が2安打でシーズン101安打。新人の19年から5年連続の100安打以上は、阪神では吉田義男の8年(53~60年、61年は94安打)に次いで、後藤次男の5年(48~52年、53年は89安打)に並ぶ球団2位になった。なお新人からのプロ野球最長は張本勲(日、巨)の20年(59~78年)。1球団で最長は17年で日本ハム時代の張本勲(59~75年)と長嶋茂雄(巨、58~74年)が記録。

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