【甲子園】智弁学園監督「負け試合。17安打も打たれて…守り切れた」 サヨナラスクイズ「思い切って」

[ 2023年8月7日 17:42 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会 1回戦   智弁学園7-6英明 ( 2023年8月7日    甲子園 )

<智弁学園・英明>10回1死二、三塁、谷口のスクイズでサヨナラの生還を果たす智弁学園・山家(撮影・北條 貴史)
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 第105回全国高校野球選手権記念大会第2日が7日、甲子園球場で行われた。第3試合では2年ぶり21度目出場の智弁学園(奈良)が、12年ぶり3度目出場の英明(香川)を延長10回の末、サヨナラで下して初戦を突破した。

 今春近畿大会王者で、今夏奈良大会では5試合で12本塁打と強打をひっさげ、優勝候補にも挙げられている智弁学園。

 1点を追う2回、川原崎の右中間適時二塁打で同点。高良の左犠飛で勝ち越しに成功した。

 1点を追う4回、無死満塁のチャンスで途中出場の西川が左前適時打で同点。2番・山家の左犠飛で再び勝ち越した。

 投げては1年生右腕・田中を初戦先発に抜てき。初回から強気のインコース攻めで堂々の投球を見せた。四球で走者を出したが落ち着いて後続を断った。2回に先制点を許し、ベンチは早めの継投策。3回からは右腕・藤田が登板も、逆転を許した。

 4回からはOBでもある阪神・村上と同じ淡路島出身で、同じ中学クラブチームでプレーした二刀流・中山が遊撃からマウンドへ向かった。5回に逆転を許したが、6回は無死二塁、7回は1死満塁と再三のピンチを背負いながらも無失点でしのいだ。

 打線は6、7回と再三得点のチャンスを作ったが、無得点。それでも8回には1死満塁から暴投で1点差に迫り、9回に押し出し四球で同点に追いついて延長戦に持ち込んだ。

 延長10回、タイブレークで1死二、三塁とし、途中出場の谷口が奈良大会から通じて今夏初打席ながら投前へスクイズを決めてサヨナラ勝ちした。

 小坂監督は「ほっとしています。バッテリー中心にしっかり守ったなと思います」と汗をぬぐった。10回のスクイズの場面は「9回の攻撃で失敗したので、ここは自分が思い切ってやるところやなと。(打者の)谷口にも伝えていた。しっかり決めてくれてよかった」と称えた。奈良大会通じて夏初打席ながら大仕事をやってのけた谷口について「春先もあまり良くなかったけれど、我慢しながらしっかり3年生中心にやってくれた。この場面で、甲子園で、決めてくれてうれしい」と振り返った。

 4回から登板し、ロングリリーフを乗り切った中山について「調子あまり良くなかったけれど、ここっていうところでしっかり丁寧に放ってくれたのが良かった。バックがしっかり守った。きっちり守って攻撃につなげるのがうちのスタイル。しっかりできた」と無失策の守備陣を称えた。

 「17安打も打たれながら6点で止まったのが不思議。それだけしっかり守り切れたのが良かった。打つ方は思った以上に打てなかった。また1週間調整してしっかりやりたい。今日は負け試合ですから、勝ち切れたということはまた次、智弁らしく守りからしっかりやって攻撃につなげたい」と次戦を見据えた。

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