浦和学院 仙台育英剛腕に脱帽「もうどうしようもなかった」も… 史上最多19人出場、不屈の18安打

[ 2023年8月6日 21:27 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会 1回戦   浦和学院9ー19仙台育英 ( 2023年8月6日    甲子園 )

<仙台育英・浦和学院>4回、浦和学院・西田は左線適時二塁打(撮影・井垣 忠夫)
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 第105回全国高校野球選手権記念大会が6日、甲子園球場で開幕した。第3試合では昨夏優勝校で2年連続30度目出場の仙台育英(宮城)と2年ぶり15度目出場の浦和学院(埼玉)が対戦。優勝候補対決として注目を集める中、浦和学院は壮絶な打撃戦の末、9-19で敗れた。

 埼玉大会7試合で4発66得点と猛打で勝ち上がったが、3回まで仙台育英の先発・湯田に5三振、2安打と苦しんだ。

 午後5時35分に試合が始まり、2回表からは早くも内野の照明が点灯された。投手陣も立ち上がりを攻められて3回までに9点リードをつけられたが、4回に反撃。攻撃前に外野の照明もつけられて点灯試合となると、喜屋武、1年生4番・西田、三井の3連打と江口の右中間適時二塁打で4点を返した。

 6回には11点差をつけられたが、ただでは終わらない。5点を返し、6点差まで詰め寄った。先発・湯田、2番手・高橋、3番手・仁田と仙台育英「150キロトリオ」から18安打を浴びせた。仙台育英は19安打。両軍合わせて37安打の壮絶な打撃戦となった。

 江口主将は「優勝候補との仙台育英さんとの試合で、初回の入りというか、自分たちの持ち味は先制点をとって流れを持って行くという気持ちでいったんですが…エラーの多さが。地区大会はエラーしてなかったんですけど(7試合で3失策)、今日は6つ出てしまった。そのエラーがなければもう少し良い試合だったんじゃないかと思います」と悔しさをにじませた。

 仙台育英先発の153キロ右腕・湯田に対しては3回まで5三振と苦しみ「真っ直ぐもめちゃくちゃ速いんですけれど、左打者のインコースに食い込んでくる、カットボールとスライダーが本当に良いボールでもうどうしようもなかった」と驚いた様子で、「真っ直ぐに照準合わせて、真っ直ぐをつぶした中で変化球が甘く入ってきたらラッキーくらいに思って打席に立っていた」。

 両校は過去、夏の甲子園で2度の対戦。特に2013年夏、仙台育英が11-10でサヨナラ勝ちした激闘は球史に残る激闘として知られる。2度目の対戦は2018年夏。仙台育英・須江監督が就任して初の夏でいきなりの対戦となり、浦和学院が9-0でリベンジを果たしていた。

 10年前を彷彿とするような不屈の闘志を見せ、6投手を含む19人が出場する総力戦で食い下がった。ベンチ入りが今夏18人から20人となったため、甲子園史上最多の19人出場となった。今夏埼玉大会中に亡くなったOBでコーチの三浦貴さん(享年45)へ白星を届けようと、全力で戦った浦和学院ナインに場内からは拍手が鳴りやまなかった。

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