浦和学院初戦敗退も拍手鳴りやまず 仙台育英とV候補対決 剛腕トリオから不屈18安打、亡き恩師力に

[ 2023年8月6日 20:51 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会 1回戦   浦和学院9ー19仙台育英 ( 2023年8月6日    甲子園 )

<仙台育英・浦和学院>4回、浦和学院・西田は左線適時二塁打(撮影・井垣 忠夫)
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 第105回全国高校野球選手権記念大会が6日、甲子園球場で開幕した。第3試合では昨夏優勝校で2年連続30度目出場の仙台育英(宮城)と2年ぶり15度目出場の浦和学院(埼玉)が対戦。優勝候補対決として注目を集める中、浦和学院は壮絶な打撃戦の末、9-19で敗れた。

 埼玉大会7試合で4発66得点と猛打で勝ち上がったが、3回まで仙台育英の先発・湯田に5三振、2安打と苦しんだ。

 午後5時35分に試合が始まり、2回表からは早くも内野の照明が点灯された。投手陣も立ち上がりを攻められて3回までに9点リードをつけられたが、4回に反撃。攻撃前に外野の照明もつけられて点灯試合となると、喜屋武、1年生4番・西田、三井の3連打と江口の右中間適時二塁打で4点を返した。

 6回には11点差をつけられたが、ただでは終わらない。5点を返し、6点差まで詰め寄った。先発・湯田、2番手・高橋、3番手・仁田と仙台育英「150キロトリオ」から18安打を浴びせた。仙台育英は19安打。両軍合わせて37安打の壮絶な打撃戦となった。

 両校は過去、夏の甲子園で2度の対戦があり、特に2013年の夏は球史に残る激闘として知られる。1回戦で対戦し、春夏連覇がかかった浦和学院の2年生エース・小島(早大-現ロッテ)は足をつりながらも182球を投げた。8回2/3で11失点を喫し、監督から交代を告げられてベンチに戻ると涙を流した。第4試合でナイターとなり、壮絶な打撃戦の末に仙台育英が11-10でサヨナラ勝ち。1番・熊谷敬宥(立大-現阪神)がサヨナラ打を放って浦和学院の春夏連覇を阻止した。2度目の対戦は2018年夏。仙台育英・須江監督が就任して初の夏でいきなりの対戦となり、浦和学院が9-0でリベンジを果たした。

 まさに10年前を彷彿とするようなあきらめない打撃。今夏埼玉大会中に亡くなったOBでコーチの三浦貴さん(享年45)へ白星を届けるためにもと、全力で戦った浦和学院ナインに場内からは大きな拍手が贈られた。

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