DeNA・バウアー 球宴効果7勝 後半戦初登板で7回114球1失点「守備に助けられた」

[ 2023年7月28日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA2―1中日 ( 2023年7月27日    バンテリンD )

<中・D>5回、力強く投げ込み、体が浮き上がるバウアー(撮影・椎名 航)
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 もがいた。苦しんだ。でも勝った。これがDeNA・バウアーの底力だ。リーグトップの9勝の広島・床田、巨人・戸郷との2勝差を維持する7勝目。「苦しかったけど何とか投げ切れた。守備に助けられた」と笑った。

 後半戦初登板。最速156キロだったがギアを変えながら力投した。初回1死二塁で3番・宇佐見に甘いスプリットチェンジを中堅後方に大飛球で運ばれた。これを桑原がフェンスにぶつかりながら好捕。深く息をついた右腕は続く細川を空振り三振に斬った。6回無死一、三塁ではビシエドから三振を奪い、続く高橋周は二ゴロ併殺。7回までに114球を投じ7安打を浴びながら1失点に抑えた。

 レッズ時代の20年にサイ・ヤング賞に輝いたが、実績におごることなく自身のSNSで球宴出場を熱望しプラスワン投票で出場。マツダスタジアムで行われた20日の第2戦では「球種予告」で投球するなど夢舞台を盛り上げた。オリックス・山本、ロッテ・佐々木朗ら侍戦士と情報交換し、持ち球の握り方なども“取材”。自他ともに認める「野球マニア」は「今日は試さなかったが、1カ月後に思い出して参考にするかも」と全ての経験を今後の糧とする。21日には原爆ドーム、広島平和記念公園も訪問。「いろいろなことを考えさせられた」と日本文化もリスペクトする。

 「自分の勝ちよりチームの勝ちが一番」と言うが、最多勝も狙える位置に付ける。「横浜からもファンが来てくれた。声援が力になった。皆さん大好き」とバウアー。98年以来25年ぶりの優勝に貢献し、ファンに最高の笑顔を届ける。(大木 穂高)

 ≪5月以降に初登板→最多勝 村山実以来58年ぶり快挙へ≫バウアー(D)が7勝目を挙げた。現在、セの最多勝利は戸郷(巨)、床田(広)の各9勝でバウアーは2勝差。来日初登板は5月3日の広島戦(7回1失点で初勝利)と遅れたが最多勝を射程圏に入れている。2リーグ制後、コロナの影響で6月開幕の20年を除き、5月以降に初登板し、最多勝を獲得したのは65年村山実(神=25勝13敗)だけ。バウアーが手にすれば58年ぶり2人目になる。

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