上田西が8年ぶり3度目の甲子園出場 8回一挙6点で松商学園に逆転勝ち

[ 2023年7月27日 12:35 ]

第105回全国高校野球選手権記念長野大会・決勝   上田西7―6松商学園 ( 2023年7月27日    長野オリンピックスタジアム )

<上田西・松商学園>甲子園出場を決めて喜ぶ上田西ナイン
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 第1シードの上田西がノーシードの松商学園を破り、2015年以来8年ぶり3度目の甲子園出場を決めた。

 先制したのは先攻の松商学園。1回表、1番・鈴木湧陽(3年)の遊撃後方への飛球を左翼手が落球(記録は安打)したのを機に、1死三塁から4番・市川蔵人(3年)が初球を叩いて中前適時打を放った。上田西は3回裏、2死一塁からプロ注目遊撃手の3番・横山聖哉(3年)の打球が一塁手前で高く弾み、右翼線へ抜ける二塁打。右翼手がクッションボールの処理を誤る失策の間に一塁走者が生還し、1―1と追いついた。

 上田西は先発のエース権田成也(3年)が7回表1死を取ったところで2番手の滝沢一樹(3年)へスイッチ。8回表、滝沢が2四球を出して1死一、二塁になると、横山を3番手としてマウンドへ上げた。横山は投球練習で147キロを計測してスタンドをどよめかせたが、松商は5番・前田優空主将(3年)の中前打で満塁。6番・笠原蓮(3年)が146キロの直球を右前へ運んで勝ち越すと、7番・小口昂大(3年)は押し出し死球、8番・斎藤新太(3年)も中前適時打で計3点を奪った。横山は9番・磯貝治郎(3年)への初球の149キロが暴投となり、ここで降板した。

 1―4で迎えた8回裏、上田西は1死二、三塁から4番・小林遼太郎(3年)が左越え二塁打を放って4―3と反撃。松商は最速145キロをマークし、11三振を奪っていた先発左腕の斎藤に代えて背番号1の大塚舜生(3年)をマウンドへ送ったが、上田西は今大会好調の5番・片平結絆(3年)が左翼席へ高々と打ち込む逆転2ラン。さらに2死満塁から1番・中村太軌(3年)の中前2点適時打で一挙6点を奪った。9回表、松商の4連打で7―6と1点差に迫られ、なお1死二、三塁のピンチを迎えたが、4番手の服部朔矢(3年)が踏ん張った。

 上田西は昨夏、大会期間中に体調不良者が続出し、主力の大半を欠いて臨んだ準決勝で東京都市大塩尻に敗れた。横山もテレビ観戦を余儀なくされ、「野球ができないことが悲しかった」。小川前主将ら当時の3年生たちに「お前たちが甲子園に行ってくれ」と思いを託され、終盤の粘りで聖地へのキップをつかんだ。

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